“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

新星出版社の新しい問題集~書き取り誤答問題~

2011-05-04 06:06:13 | 日記
少し間が空いてしまいましたが、前回に引き続き、

『平成23年度 頻出度順漢字検定 合格!問題集1級』(新星出版社)

の書き取り問題についてです。

書き取り問題は①~⑦まであります。
見開き48問×7節、各普通の書き取り34問・同音同訓異字書き取り2問ペア×7組です。

以下、しろねこの誤答問題です。
今回は解答の後に、間違った理由を付けてみました。長年癖になっていて未だに直っていない間違いが多いので、どこかでけじめをつけないかぎり答案の精度は上がらないのでしょう。
皆さんもこういう類の間違いってすることありますか?


書き取り①

●普通の書き取り
1.政敵を【ダカツ】の如く忌み嫌う。
2.【トウ】が立って固くなった南瓜。
3.壁に【モタ】れて物思いに耽る。
《解答》
1.蛇蝎
(最後を「ヒ」と書いてしまった)
2.薹
(忘却)
3.凭
(「几」の横棒を、「胤」のように抜かして書く癖がある)

●同音同訓異字書き取り
1.部下を【イシ】する傲慢な上司だ。
《解答》
1.頤使
(直前の出題「縊死」の「死」につられて、「使」を書き間違った)


書き取り②

●普通の書き取り
1.手首の【ケンショウエン】に苦しむ。
2.夏向きの礼服を【アツラ】えて作る。
3.朱鷺の自然【フカ】を試みている。
4.誠に【カタジケナ】く存じます。
《解答》
1.腱鞘炎
(「炎」を傍線部外だと思い書かなかった)
2.誂
(言偏を忘却)
3.孵化
(この問題集にはこれ以下にも訓読みで「孵(カエ)す」の問題があるが、何故か此方だけ「孵」の「卵」を左右逆に書いてしまった)
4.忝
(いつも「恭(ウヤウヤ)しい」と字形を間違える)

●同音同訓異字書き取り
誤答無し


書き取り③

●普通の書き取り
1.【ホウロウ】引きの鍋を使って煮る。
《解答》
1.琺琅(瑯)
(許容字体の「瑯」右側を、一画少なく「郎」と書いてしまう癖がある)

●同音同訓異字書き取り
1.炭火を【オコ】して鰻を焼く。
《解答》
1.熾
(忘却)


書き取り④

●普通の書き取り
1.霊験【アラタカ】な神社に詣でる。
2.【ショウカイ】艇が見張りの任に就く。
3.母校で監督として【ショウヘイ】する。
4.世間を【シンカン】させた猟奇事件。
5.前社長を会長に【スイバン】する。
《解答》
1.灼
(忘却)
2.哨戒
(いつも間違えないのに、何も考えずに「戒」を「海」と書いてしまった)
3.招聘
(「聘」の「耳」を手偏で書いてしまう癖がある)
4.震撼
(「撼(ウゴかす)」を「憾(ウラむ)」と書いてしまう癖がある)
5.推挽
(「推」から連想した「薦」を書いてしまった)

●同音同訓異字書き取り
1.蒲公英の花を髪に【カザ】した少女。
2.その山容は【ギガ】として険しかった。
3.げっそりと頬が【コ】ける。
《解答》
1.挿頭
(忘却。間違っていると知りながら「簪」と書いてしまう癖がある)
2.巍峨
(「ギ」を、多分違いだと思いながら「嶬」を書いてしまった。「巍」については、以前記事を書いたこともあったのに…)
3.痩
(これも知っていながら、ふと「やせこける」と言う場合、「痩せ痩ける」と「痩」を二度も使うのは不自然なのではという考えが何故か頭を過り、的外れな字を書いてしまった)


書き取り⑤

●普通の書き取り
1.【ボシン】戦争で敗れた旧幕府軍。
2.【サゾ】かし無念だったことでしょう。
3.こうだと決めたら【テコ】でも動かない。
《解答》
1.戊辰
(「戊」を「戌」と間違った。十干十二支をしっかり定着させていない証拠のミス。「戊」「戌」「戍」は使い分け注意。○「戊(ボ)」=つちのえ、十干の第五。○「戌(ジュツ)」=いぬ、十二支の第十一。○「戍(ジュ)」=まもる、武器を持って国境をまもる、またまもる兵。)
2.嘸
(「さぞ」と「さて」を混同して「偖」と書いてしまう癖がある。大体、漢検の勉強を始める迄、こういう言葉にも漢字があるとは思っていませんでした。「など」=「抔」とか。)
3.梃子・梃
(木偏を忘却)

●同音同訓異字書き取り
1.伽藍は【シンゲン】として静寂だった。
《解答》
1.森厳
(「森」を「深」と書いてしまう癖がある)


書き取り⑥

●普通の書き取り
1.【バンソウコウ】で傷口を保護する。
《解答》
1.絆創膏
(「絆」を「胖」と書いてしまう癖がある)

●同音同訓異字書き取り
1.神の名を【センショウ】し悪事を働く。
2.【トウカイ】癖のある人は御し難い。
3.【ミョウガ】に余る御利益を授かる。
《解答》
1.僭称
(「僭」の右上を「先」ふたつで書いてしまう癖がある)
2.韜晦
(いつもそんなことは無いのに、何故か「韜」の「臼」を「旧」と書いてしまった。「稲」じゃあるまいし…)
3.冥加
(「加」を「嘉」と書いてしまう癖がある)


書き取り⑦

●普通の書き取り
1.注文が【フクソウ】して嬉しい悲鳴だ。
2.【ジンマシン】が出て全身が痒い。
3.浄水場にある【ロカ】設備。
4.師匠の【イハツ】を継ぎ、話芸を磨く。
《解答》
1.輻輳
(「輳」の「奏」の中を「夭」と書いてしまう癖がある)
2.蕁麻疹
(「蕁」の五画目を、「尋」と書いてしまい右に突き出さなかった)
3.濾過
(忘却。「濾」の「心」を「皿」と書いてしまった)
4.衣鉢
(「衣」を「依」と書いてしまう癖がある。語の成り立ちから考えれば間違いようが無いのに)

●同音同訓異字書き取り
誤答無し


以上です。
では、また。