“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

28-1 自己採点結果

2016-06-26 21:32:26 | 日記
こんばんは。

昨夜自己採点しましたが、結果は予想以上に不出来でした。

音読み 15/20
訓読み 5/10
書き取り 32/40
語選択書き取り 8/10
四字熟語書き取り 12/20
四字熟語意味選択・傍線部読み 8/10
熟字訓 10/10
二次熟語読み・一字訓読み 7/10
対義語 6/10
類義語 4/10
諺 8/20
文章題書き取り 12/20
文章題読み 7/10

合計 134/200

書けない中にも、僅かながら書けて嬉しかった語もあるにはありました。
本当にまともに休みがない中、可能な限り時間をとって打開策を実行していきたいと思います。形式が変わろうとも、揺らがない実力をつけたいです。いくら現実的に困難でも、やはり頑張りたいです。
今言えることは、それだけです。

ついに形式が変化しましたね!!

2016-06-19 17:58:08 | 日記
蒸し暑い日が続いています。九州の集中豪雨の皆様は大丈夫でしょうか。

28-1を受けて帰ってきました。受検された皆様おつかれさまでした。

ついに、形式が一部変わりましたね。他の級はどうだったのでしょう? 個人的には事前には殆ど意識になかったのですが、開始の合図とともに問題を開いて一覧した途端、「おっ」と思いました。
変更箇所は、書き取りと国字と四字熟語においてでした。

・変更①
書き取りが20問×2点の40点満点になり、うち4問が同音同訓意義語(2問ずつ2組)、最後の2問が国字でした。したがって、独立した国字分野の設問がなくなりました。6点分を、国字の枠外のフリーの語彙力で稼がなくてはならなくなったわけです。

・変更②
四字熟語の問1:書き取りはこれまでどおり10問です。問2:意味選択のみだったのが、これまでの準1級問題と同様に、設問で提示された意味と同義の四字熟語をあとの選択欄から選び、傍線部の読みを答えるという形式になりました(配点は2点×5問で変わらず)。つまり、これまでは四字熟語の書き取りは意味問題をヒントにできる場合があったわけですが、今回からは問1と問2が完全に切り離された形になります。

形式は変わりましたが、難易度は、ここしばらくとそれほど変化していないように思います(直前回よりは難しくなったと思いますが)。

自分のことですが、いつもなら問題用紙の下書きから解答用紙に清書し始めるのが20分経過した辺りなのですが、今回は30分経過したときで、書き終えたのもギリギリでした。分からないところはやはりなかなか思い付きませんでしたが、最後の3分間で、空いた箇所を当てずっぽうで書き入れました。それでも1ヶ所は未記入になってしまいました…。

今回は不測の事態により、本業が連日多忙で個人の勉強に時間を割くことがほぼ困難でしたが、昨日だけは幸い自分が休みの週だったので、本当に休めるようにして、実に久々に終日、世間との交渉を絶って漢字学習をして過ごせました。勿論直前でできる作業は限られていますが、そこはやむを得ません。問題を解いたり整理したり辞書を引いたりしているうちに、色々な思念が胸中を過り、日頃仕事が自分の意識を占領していて、何かをゆっくり思い巡らせることもままならなかったんだなあ、と改めて思いました。これから8月上旬まで、私の所属はほぼ休みがないので、無理でもなんとか1日1日の仕事を緻密に終わらせて、少しでもゆとりの時間を持ちたいです。

それにしても、そんな中、当日受検できて気持ちを洗い流せたので、まずは有り難かったです。これで結果も望ましければ言うことなしなのですが、どうなることか。来週の自己採点まで、またおとなしく待ちたいと思います。

庄内論語と海月

2016-06-06 02:09:24 | 日記
関東は梅雨入りしたようですが、しろねこの住む地域では、日によって肌寒かったり強い日差しの暑い日があったりと、気候の変化が目まぐるしいです。

さて、先日職場の引率で、山形県鶴岡市の庄内藩校致道館(ちどうかん)と、世界一の種類の海月を有する鶴岡市立加茂水族館に行ってきました。画像の卦体な組み合わせは、そのせいです。

先に漢字と直接関係のない水族館のほうの話をしますが、生まれて初めて、海月に触る体験をしてきました! 勿論、毒針を防ぐため手袋越しではありますが。結構弾力があって、触手の生え際も確認しました。可愛かったです。海月は死んでしまうと、全部溶けて水に還るのですね。海月について、生涯学習の講師の先生方から、生徒と一緒に色々なお話を伺いました。
クラゲドリーム館のお土産屋さんには、沢山のクラゲグッズが置いてあり、本物のクラゲを見るほうに時間をかけたため、そちらはあまりじっくり楽しむことができませんでしたが、話の種に買ってきたのが画像のクラゲカレー。まだ味見はしていませんが、クラゲの食品化はかなり研究された末のことだと聞いたことがあります。売店にはクラゲソフトクリームやクラゲヨーグルトシェイクもあり、食べたかったのですが生徒に禁じている手前、試食は叶いませんでした(笑) いつか食べてみたいです。

一方、庄内藩校致道館ですが、「致道館」とは論語の一節「君子学んで以て其の道を致す」から名付けられ、庄内藩酒井家九代藩主酒井忠徳が、「士風の刷新は、教育の振興にあり」という考えから、文化二年(1805)、大宝寺に学問所を創設したのが始まりで、その後文化十三年(1816)、十代藩主酒井忠器が、政教一致をはかるため、現在地である鶴ヶ岡城三の丸に移したのだそうです。致道館では、全国のほとんどの藩校で行われていた朱子学ではなく、荻生徂徠の徂徠学を教学とし、明治六年(1873)に廃校になるまで、「天性重視・個性伸長」、「自学自習」、「会業」、「人倫道徳」を重視した学びの精神が、鶴岡市の教育の原点になるとともに、これまでの鶴岡の教育風土を形づくってきたとのことです。
こちらにうかがうのはしろねこはかれこれ3度めになるのですが、論語の素読体験をしたのは、今回が初めてでした。致道館 文化財保護指導員の富樫恒文先生のご指導のもと、画像にある『親子で楽しむ 庄内論語』を手に、生徒と一緒に庄内論語を声に出して読んでいくのです。「流石、声がよく出ていましたね」と生徒たちを褒めていただいたのは、とても嬉しかったです。
訓読の仕方や解釈の仕方に一般の研究書や教科書とは違う独特なものが見受けられるのが庄内論語の大きな特徴で、たとえば学而篇の「人不知而不慍」だと、普通は「人知らずして慍(うら)みず」と訓読するのを、庄内論語では「人知らずして而(しこう)して慍(うん)せず」と訓読するようです。
巻頭にある「発刊に寄せて」(鶴岡市教育委員会教育長 難波信昭氏による)には、次のような一節があります。
「子どもたちの生活や行いの指針となるもの、二十篇約五百章から五十五章を選び抜きました。(中略)古典なので最初は意味が分からないかもしれませんが、音読で体験した論語の言葉が子どもたちの心の片隅に少しでも残っていて、じわじわと効いてくる漢方薬のように十年後、二十年後に再び読んだときに何らかの指針になってくれるものと思います。」

――この、「今すぐにわからなくても、いつか『ああ、そうだったのか』と気がつくときのために、いま一生懸命子どもに言い聞かせる」という姿勢を、しろねこも自分の母や、数々の恩師から繰り返し教わってきたように思います。

最後に、この庄内論語の冊子の中から、最も漢字漢字した一節をご紹介します。

子曰(のたまわ)く。
君子は坦蕩蕩(たんとうとう)。
小人は長戚戚(ちょうせきせき)。

先生がおっしゃいました。「すぐれた人物は、どんな時も心が平らでゆったりしている。教養の低い人物は、いつもくよくよしている。」

……漢字から受ける意味合いを感じ取れるように勉強を積んできてよかったと思うとともに、そのやすらかな心境、思い悩む心境、いずれもこれまでの人生でそれなりに味わってきた自分としては、益々精進をして小人の要素から脱皮していき、子どもたちにもその姿勢を伝えられるようにしていきたいです。