“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

どうしようもない! 29-3 自己採点結果

2018-02-15 22:45:00 | 日記
こんばんは。
昨日からの暖かさで、しろねこの居住地は殆ど雪が溶けました。冬らしさという意味で寂しい感はあるものの、生活上は、ほっとしています。

さて、本業において生徒指導・生徒募集・各行事・各試験と毎日課題に忙殺されまくっていた前回よりは、やや時間を空けて前向きに取り組めた29-3でしたが、標準解答が一昨日届き、帰宅後深夜に自己採点したところ、147点でした。う〜ん、やはり一朝一夕にはいかず(一朝一夕というよりは、直前1ヶ月のドーピングと表現したほうが適切か)、結果は正直でした。今年度はとうとう150点越えがなかったのが、残念といえば残念。試験の難易度は、力至らずも理想的だと考えているので、自分が這い上がるだけなのです。

先週、毎度のように問題を過去問蓄積ノートに分野別に写していて気がついたのですが、この度の受検当日は脳の緊張による記憶の硬直がかなりあり、親しみのある読み書きをいつもより数多く落としていることが分かりました。書き写している最中に、するっと正しい答えが浮かんでくるのは何ともやりきれないことでしたが、当日思い出せば済むことなので、改めて勉強の建て直しを図っていきたいです。徹底的に反省しないと、本当にダメですね。

分野別の自己採点結果は以下のとおりです。


■29-3 結果■
(一)読み
音読み 18/20
訓読み 7/10
(二)書き取り 34/40
(三)語選択書き取り 4/10
(四)四字熟語
問1:書き取り 18/20
問2:意味と読み 10/10
(五)熟字訓・当て字 9/10
(六)熟語・一字訓読み 7/10
(七)対義語・類義語
対義語 8/10
類義語 6/10
(八)故事・諺 14/20
(九)文章題
書き取り 4/20
読み 8/10

合計 147点



★親しみがあるのに落とした問題★
◆(一)音読み19
問題:「盻盻然」
標準解答:「けいけいぜん」
しろねこ:「げいげいぜん」

◆(一)訓読み28
問題:「嬾(く)」
標準解答:「ものう(く)」
しろねこ:「よわ(く)」…なぜ?としか言いようがない。真剣に考えても字に既視感がなかった気がする。

◆(二)書き取り7
問題:「ボカ(して)」
標準解答:「暈(して)」
しろねこ:「朧」

◆(二)書き取り9
問題:「ヒョウソク」
標準解答:「平仄」
しろねこ:「表仄」…これはひどかった。「表」でないのがその場で分かっているのに、どうやっても思い出せなかった。国語科として恥。

◆(三)語選択書き取り2
問題:「繰り返し行う。また事理を研究する」という意味から「じんえき」を選択して漢字に直す
標準解答:「尋繹」
しろねこ:「尽繹」…これも、その場では「尽」しか出てこなくて、違うと分かりつつも時間切れ。問題を写しているときに、「尋」が目にした問題の意味に従ってするっと出てきた。当日に同音異字が浮かばなかったのが、実に腹立たしい。

◆(三)語選択書き取り3
問題:「足りないところを足し加えて助ける」という意味から「ひほ」を選択して漢字に直す
標準解答:「裨補」
しろねこ:「裨輔」…以前にも一度してしまったミスのような気が。

◆(六)二字熟語・一字訓読み3
問題:「鞫獄」
標準解答:「きくごく」
しろねこ:「かんごく」

◆(六)二字熟語・一字訓読み9
問題:「徼冀」
標準解答:「きょうき・ぎょうき」
しろねこ:「ようき」…「徼」は、リピーターになりたての頃から念を入れて覚えた、親しみのある字だったのに…(涙)

◆(八)諺4
問題:「志合えば胡越もコンテイたり」の「コンテイ」
標準解答:「昆弟」
しろねこ:「根蔕」

◆(八)諺5
問題:「ウジャクの智」の「ウジャク」
標準解答:「烏鵲」
しろねこ:「烏雀」

◆(九)文章題読みキ
問題:「贍(する)」
標準解答:「せん(する)」
しろねこ:「み(する)」
なんでサ変動詞の直前が音読みだと思い出さなかったのだろう! しかも、「瞻」と混同しているし。頭余裕ない〜。

◆(九)文章題読みコ
問題:「賈販」
標準解答:「こはん」
しろねこ:「かはん」…あれだけ「良賈」でお馴染みの、楽勝の読みなのに…(涙)


――以上、すべて答えられたとしたら、合格点行ってました(現時点では注意力的にあり得ないけれど)。そこが、29-1・2と違うところでしょうかね。前回と前々回は、分かっていたところを結果点に足しても150点止まりだったので、少しは成長したのかなあ。でも、脳の緊張による記憶の硬直という点では、明らかに退化しています。

家族(母)はしろねこが落ち続けて仕事も多忙なため、憤慨の色を最早隠しておらず、道楽娘(受かりもしないものにお金と時間を浪費しているという意味)として、日々の立ち居振舞いをねちねちと責められていますが、致し方ありません。寧ろ受からなさ(能力)と難易度に、母ほどに怒れればと思うのですが、どうにも鈍いんでしょうね…。怒るのにも能力が要ると言いますが、そういう意味で、自分は能無しなのでしょう。
……でも、なんだか今回、意欲だけは落ちていないんですよね。ここまで来ると、ちょっと病気なのかもしれませんが、どうせ病気になるなら、きちんと合格している病人でありたいです。

とにかく、健康を維持しながら、次年度も仕事と重ならず受けられる回には、負けずに頑張りたいです。

湯島聖堂の漢文検定

2018-02-12 10:58:33 | 日記
こんにちは。
雪が凄いです。

土曜日はしろねこの居住地は積もっていた雪もほぼ溶けてなくなり、微かに春の兆しを感じさせる空気でしたが、昨日の建国記念日にはお昼を過ぎたころから細かい雪が舞っていました。夕方は一時、風も強かったようです。夜半からは足跡がすぐ消えてしまうくらいのペースで、しんしんと雪が降り続き、今朝は雪掻き無しでは道が通れませんでした。現在も雪は止んでいません。
勤務地はこちら以上に積もっている筈なので、やや億劫です。


ところで、まだ29-3の標準解答が届かないので、少し別のことをお話しします。

ご存じの方も多いかと思いますが、湯島聖堂の漢文検定というのがあり、その設立黎明期から、ずっとうちの中学校の生徒に導入したいというお話があったのですが、中高の人事異動が安定しないこともあってなかなか実現に至らず、約10年かかって漸く今年度、機会をとらえて導入実現に至りました。といっても、寺子屋編の論語入門と論語初級という、ごくごく初級レベルではありますが。

検定レベルに従い、テキストも2種類、寺子屋編(論語・漢詩)と藩校編(論語・漢詩文)があります。
藩校編テキストは、高校漢文の内容に等しく、一つひとつが長いのですが、寺子屋編テキストは簡潔で分かりやすく、幼稚園で導入されていることもあるようです。

寺子屋編の論語入門は、テキストにある初級10篇から自分で3つ選んで予め覚えておき、試験官の前で朗唱して、全て出来れば合格です。また論語初級は、テキストにある初級10篇から試験官がランダムに示した5篇を朗唱し、3篇以上出来れば合格です。

団体受検なので、受検日を決めると、漢字文化振興協会から試験官の方が学校まで来てくださいます。
当日は、朗唱の良し悪しだけを見られるのではなく、礼の仕方や受検票の手渡しにおける礼法などご指導いただいた生徒もいて、情けないですが有難かったです。教員には長時間一緒にいすぎて親代わりのような馴れ馴れしさが半ばあるところを、外部の方に窘めていただけば、ちょっとは記憶に残ろうというものでしょう。

論語の寺子屋編テキストには、初級10篇、中級10篇、上級20篇の短めの章句が載っていて、しろねこは生徒の受検を済ませた後に、上級を受検しました(上級までは、1人からでも各会場で受けられ、修了以上は少人数の場合、湯島聖堂に行かないと受けられません)。上級試験は、初〜上級の40篇全てについての筆記で、穴埋めと選択肢と書き下し文記述という形式でした。
事前対策として、しろねこはノートに、目次になっている各章句のキーワード、白文、書き下し文、読み、文章の意味、語句の意味、といろいろな角度ごとに書き出し、テキストを朗読したものをボイスレコーダーに録音して、直前まで時間を見つけて、見たり聴いたりして覚えるようにしていました。漢検29-3の勉強との力の配分にも、多少気を遣いました。

漢詩の寺子屋編テキストは、「春望」以外は全て絶句で、初級5首、中級6首、上級9首あり、こちらも朗唱・筆記のレベルが級ごとに上がっていきます。

うちは行事で論語に馴染み深い場所に複数行くこともあり、論語テキストが主な導入目的でしたが、検定の一斉実施を前提にすると、要する試験時間や受験料のバランスも考えながら、漢詩のほうも検討の視野に入れたいところです。H24からの語検同様、焦らず野望を抱き過ぎず、導入したものを定着させていきたいです。

漢文検定にご興味のある方は、こちらにアクセスしてみてください。
因みに狙ったわけではないですが、湯島聖堂ではちょうど今日が個人受検日のようですね。東北住まいのしろねこも、いつかは、湯島聖堂で受検してみたいです。

29-3も難しかった…!

2018-02-05 00:20:39 | 日記
こんばんは。
受検してきました、漢検1級29-3。
文章題書き取りが、一番わけわからんかった…! 他分野でも、各々不明なものはありましたが、必死だったので、外れていようが何だろうが、無理矢理埋めました。

個人的には、「饕餮文」と「羊乳」が出たのが嬉しかったです、好きなので。

29-1、29-2と、合格までがあと10点台でしたが、今回はせめて、差が縮まっていてほしいです。

しろねこの会場の受検者席は14席、ひところの半分弱になっていて、随分少なくなったなあ、と思いました。しかも、少なくともしろねこの両隣の人はとうとう来なかったので、そこからさらに数名少なくなっていたのでした。

今回は、『漢字検定三略』を12月末に思いきって取り寄せ、上略全部と中略第10回まで(それ以上は流石に無理でした)を、時間を捻出してダッシュで1回ずつ解いて丸つけ・誤答と偶然正解した問題のチェックまでは済ませました(誤答を集約する時間はなかったです)。あとは数冊、これまでのノートを解き直したり覚え直したりして、最後の2日間は、本当は要覧や辞書を直にお復習するべきなのでしょうが、出勤しながらで読みきれないのがわかっているので、過去問の洗い直しを仕事の合間と試験直前までに猛ダッシュで行いました。解いたり見直したりした際の手書きノートの残し方も、手間のかけ方をこれまでにも増して最小限にしました。

「飼い犬のコウショウ」は、漢検三略の演習の記憶のお陰で解けた問題です。
漢検三略ですが、注文してみて分かったことがありました。それは、中略と下略は、現在アマゾンでは出回っておらず、漢字検定模擬試験問題研究会さんに直接注文した場合のみ入手できるということです。

しろねこは、もともとネット上での買い物は自分ではしないので、アマゾンでの購入は考えておらず、はじめから漢字検定模擬試験問題研究会さんのご案内に従い直接送金で申し込んだところ、折り返しご連絡をいただき、先述の旨を伺いました。しろねこがリピーターであることを伝えると、得点・合格のためだけでなく、漢詩などを味わうためにも、一緒に勉強を頑張っていきましょう、とのお話もいただきました。こうして必要とする人のところに、3冊揃った形でお送りいただけるのは、本当に有難いことです。

検定を終えて今後暫くは、また読書解禁期間にするのでペースは落ちますが、引き続き中略の続き、下略と解き続けていきます。