“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

新星出版社の新しい問題集~故事・諺の誤答問題~

2011-05-29 19:28:06 | 日記
今日は、

『平成23年度 頻出度順漢字検定 合格!問題集1級』(新星出版社)

の故事・諺の問題についてです。

問題は①~④まであります。単純に見開き48問×4節です。

以下、しろねこの誤答問題です。意外と少なかったので、逆に見えるところに現れない勉強不足が不安です。


故事・諺①

1.【アツウン】の曲。
2.【カイドウ】眠り未だ足らず。
3.立てば【シャクヤク】座れば牡丹。

《解答》
1.遏雲
※「遏」の「人+L」の部分を、「ヒ」にしていた。
2.海棠
※ひさしぶりに解いたら、「棠」の記憶が薄れていて「瞠」と被り、目偏を付けてしまった。
3.芍薬
※二字とも草冠が付いた筈と記憶していながら、思い出せないので、とうとう「尺葯」などと書いた(「尺」に草冠を付けたら流石に不自然過ぎて止めた)。因みに「葯」は音「ヤク」・訓「よろいぐさ」という、実在する字。よろいぐさはセリ科の植物で、葉の重なり具合が鎧に似ている。西日本九州にあり、止血効果のある漢方(ビャクシ)になるらしい。


故事・諺②

1.往事【ビョウボウ】としてすべて夢に似たり。
2.貂なき森の【イタチ】。

《解答》
1.渺茫
※「渺」と「緲」を時々間違うが、漢検漢字辞典の見出し語を見ると、「緲」を使うのは「縹緲」ぐらい。あとは「渺」と覚えれば当面は間に合うのかな?
2.鼬
油断して問題の方の「貂」を書いてしまった。「鼬」はしろねこの記憶に残りにくい字。


故事・諺③

1.【ハクケイ】のかけたるは尚磨くべし。
2.その子乃ち【カショク】の艱難を知らず。

《解答》
1.白圭
※「圭」が分からず「硅」と書いた。「硅」は音「ケイ」・訓「やぶ(る)」ということで、全然意味が違う。「白圭」は、白く清らかな玉。白圭は磨くと元に戻るが、言葉は元には戻せない、という文脈の一節らしい。
2.稼穡
※疲れていたのか(←最近多いなあ…)、「穡」の「人人」を「口口」にしていて、後で採点するとき見たらとても違和感があった。


故事・諺④

1.月に【ムラクモ】花に風。
2.【イッサン】を博す。

《解答》
1.叢雲
※「雲」を忘れた。「叢」は「クサムラ」と読むときは「草」が要らないが、「ムラクモ」とか「ムラサメ」とかいうときは「雲」とか「雨」とか要るのよね…。
2.一粲
※いつも「一盞」と書いてしまう。「粲」は沢山の訓読みを抱える字だが、ここでは「わら(う)」の意。「一粲を博す」はお笑いぐさになることで、自分の詩文などが人に読まれることを謙遜していう表現。


以上です。
検定まであと20日。
明日から検定直前まで教育実習生の世話と、生徒の偏差値アップ対策がダブルでくるので、自分の気力と漢字の記憶が無事残るように闘います。

記事も暫くあまり具体的に書けないかも知れませんが、とにかく頑張ります。



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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
頑張れぇぇ。 (S@toshi)
2011-06-01 20:23:11
しろねこさん、こんばんは。

6月19日の受検、準備は万端のようですね。

>母にいつも「籤じゃあるまいし」と呆れられます
受けました。笑
でも素晴らしいお母様ですね。


わたしは難しい記事よりもこういったホッとする記事に好感を抱きます。
こんなことが本当に大事なんだなと思います。

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あっ! (S@toshi)
2011-06-01 20:30:32
ごめんなさい。。

↑の記事へのコメントでした。
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万端とは決して言えませんが…(汗) (しろねこ)
2011-06-04 11:15:47
S@toshi様こんにちは。


>わたしは難しい記事よりもこういったホッとする記事に好感を抱きます。
こんなことが本当に大事なんだなと思います。


有難うございます。

漢検リピーターになって、只でさえ忙しい仕事の合間に、定期的に膨大な語彙数を記憶するという集中作業をする間、その時間づくりに協力してくれる家族の支えは本当に大きいな、と、年月が経つほどに思うようになりました。

当たり前に傍に居てくれる母ですが、結果を報告できる一番の存在ですし、何だかんだ言って叱咤激励されて気持ちに張り合いを持ち続けられるもとになっているんですよね。
出来ても出来なくても率直に的を得た感想を言ってくれる家族の存在が、目標を持つ自分を甘やかさず育ててくれていると感じます。

以前、準1級に挑戦するべく勉強している私に、
「あんた本当に受かるの?」
と半信半疑だった母ですが、結果が出てからは逆に、ある意味かなりテキトーな自分(←こういう場合の「てきとう」は、漢字じゃ表せません(笑))より母のほうが、私の検定を大事に考えてくれていると感じることも多々あります。

しろねこは実のところあまり身体も丈夫ではなく、気質も波があっていつも迷惑をかけているので、せめてきちんと報告できる結果を出したいです。
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「遏雲の曲」 (漢字破家)
2011-06-26 18:04:38
初めまして。僕も漢検1級学習しております。未受検なのでかなり後輩ではありますが…(汗)。

僭越ながら…。「遏」ですが、「曷」の部分は「渇」の旁のように書いてもOKと「漢字必携」にあります。許容字体です。

今後ともよろしくお願いしますm(__)m
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コメントありがとうございます。 (しろねこ)
2011-06-26 23:48:02
漢字破家様
初めまして。

「遏」は、ご指摘のとおりで、「曷」の部分は「渇」の旁のように書いてもOKであるのを、しろねこも「漢字必携」にて確認しました。
以前何かの字で、「ヒ」の方を書いて×になった記憶があるのですが、曖昧です(汗)もしかしたら、完全に許容字体にせずに、一部は正字体の名残を残していたのかもしれません。

ところで実は、しろねこは漢字破家様のブログを、以前お見かけしたことがあります。男の方だけれども、テンプレートが女子高生のようにファンシーだなあ、と感じたのをよく覚えております(笑)
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m
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はくけい (みも)
2011-10-23 16:55:28
こんにちは
がんばっているんですね。

白金を「はくきん」と発音しないように白圭は
「はっけい」の方が自然のような気がします。
促音便で…
いかがでしょうか。
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どちらもあり? (しろねこ)
2011-10-24 21:41:46
みも様 はじめまして。
ひと昔前の記事を見ていただき、ありがとうございます。

ご質問の「白圭」ですが、
邪道な手段かもしれませんが、
Google検索で
「白圭 はくけい」と「白圭 はっけい」
の検索結果を比較してみると、
「はくけい」では「南容白圭(はくけい)を三復す。」という論語の引用が多数ヒットします。
「白圭 はっけい」ではそういうことはないみたいです。

ここの例文の「白圭の欠けたるは尚磨くべし」で検索すると、
「はくけい」「はっけい」双方あるようですが、双方ともありなのでしょうか…?
正直、しろねこも確信はないのです。

あまり説得力のないお答えしかできず恐縮ですが、
何か判明しましたら、また書きたいと思います。
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的を「射る」 (しろねこ)
2013-11-24 16:01:36
今や慣用化されつつありますが、本当は、

的を「射る」

なんですよね…。
S@toshi様へのコメントの中で、自分が使っています。

こうして読み返してみると、自分の今以上の日本語の甘さをあちこちで見かけてしまいます。

それから、この当時コメントでお世話になっていたS@toshi様のことを時折思い出します。漢字学習に対して、ご自身の考え方をしっかりとお持ちの方でした。
S@toshi様、お元気でいらっしゃるでしょうか。
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