“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

明日から冬の休暇です。

2011-12-28 07:56:36 | 日記
気がつけば今年もあと数日。

毎年のように
早めに買っておきながら
じっくり取り掛かれない年賀状を、
今年も慌しく書き送る頃となりました。
年内の勤務は今日迄なので、
夜からは取り掛かれます。

今年は震災もあり、またそうでなくても喪中の恩師や知人が多いので、
簡素な挨拶にて済ませようと思います。

クリスマス前には無事職場の忘年会も終わり、
上司や同僚と親睦を深めることができました。

うちの忘年会では恒例行事として、
自分の座席番号での抽選会があります。
今年は比較的景品が豪華なうえ、趣向を凝らしての抽選だったので、
皆盛り上がりました。
20等から始まり、
10等からは2人抽選してじゃんけん勝負をするのですが、
しろねこはなんと、2位の景品(DVDレコーダー)を賭けて、年配の職員の方とじゃんけんをすることに。

結果、一度はあいこで、二度目にチョキで負けました。
何人かから「惜しかったね!」と声をかけられました。
確かに残念ではありましたが、
ここで運を使わなかった分、
次回漢検迄の運を大切にしようと思います。


相変わらず仕事が終わった数十分~数時間のみの学習ですが、
略毎日1級漢字に触れるようにしています。
既にそろそろ30日前なので、
過去問を分野別に流して解くという恒例のやり方に
今から取り掛かっているところです。
(いつもは2週間前くらいからどうにか取り掛かる始末。)
そうしながら別のまとまった空き時間で、
過去問以外の分野別ごとの整備をあちこちしようとしています。
いつも漢検辞典が手元にあるとは限らないので
時と場所によりけりですが…。

正月休みもあっという間だと思うので、
休みに甘えて気持ちを切らさないように
気をつけて準備していきます。

「今年の漢字」1位は「絆」

2011-12-12 23:54:36 | 日記
こんばんは。

12月12日は「いい字一字」の「漢字の日」なのだそうですが、
今年もその日がやってきました。

1位の漢字は、家族や周囲の予想通り「絆」でした。

しろねこは、個人的には「救」が一番心にぴったりきていました。
震災やゲリラ豪雨をはじめ、「救われた人」と「救った人」が沢山存在した一年だったように思うからです。

ランキングを見ると、5位に「助」があり、共通した理由が見いだせそうです。

「絆」といえば、
今年この字が1位になった背景とは全く異なるお話なのですが、
しろねこが人生で最初にこの字を強く意識したのは、
中島みゆきさんの歌の歌詞によります。

中島みゆきさんのアルバム「夜を往け」は、
しろねこが中2の時に初めて自主的にお小遣いで買ったCDですが、
そこに収録されている「新曾根崎心中」という歌の歌詞に、「絆」という漢字が出てくるのです。

当時は歌詞を覚えて歌うことに没頭していましたが、
「新曾根崎心中」の歌の世界は中2の子供には刺激的で、
すぐさま学校の図書室で
近松門左衞門の『曾根崎心中』を借りて読んでみたりしたものです(勿論原文だと殆ど不可解なので、解釈に頼りました)。

そんな中、当時は常用漢字しか目にしていないしろねこには、
「絆」という字が眺めるほどに風変わりな形の字で、
なにか古い因縁のオーラを漂わせているように感じられたのを記憶しています。

因みに、同じアルバムの中の「遠雷」という歌には、
「ほだす(絆す)」という言葉も出てきます。

中島みゆきさんといえば
コンサート「夜会」が有名ですが、
(しろねこは、行ったことはないですが。)
国文学出身の方だけあって、
古典文学を多く引用されていますね。

そんな「絆」の文字のもつ世界に引き込まれた昔の記憶が、
現在の世相とは全く別に、
彷彿として思い出された一日でした。

街はクリスマスの装いです。

2011-12-09 16:17:27 | 日記
こんばんは。
街はすっかりクリスマスシーズンの装い、通勤のバス待ちも随分冷え込むようになりました。
しろねこのクラスの学級日誌にも、もうクリスマスには誰と過ごすつもりか(たいていアイドルの名前が書いてあります)という話題が書いてあったりします。

しろねこは定期考査の答案を採点しつつ、刻一刻と迫る次回の検定に向けて、
一日ほんの1時間前後ではありますが、努めて時間を取って苦手問題の整理をするようにしています。

ところで、最近はあまり人から漢字について尋ねられることもなかったのですが、
先日次のようなことがありました。
職場の事務室に用事があって出向いたところ、
事務長さんが「ちょっと漢字を聞きたいんだけど」と言うので
差し出された書類を覗き込みました。
指差された先には

「悉皆」

の文字が。

しろねこ:「これは、『しっかい』と読むんですよ。」
事務長さん:「『しっかい』!?(って何!?)」

その書類を見ると、いくつかの項目があり、
一番上の項目の最後に括弧付きで「悉皆」とあり、
二番目以降の項目には同様に括弧付きで「選択」と書いてあります。

しろねこ:「これ(=悉皆)は『ことごとくすべてみんな』っていう意味なので、これは全部必修みたいなもので、以下は選択だから全部でなくてもいい、ということなんでしょう。
…にしても、こんな文書に『悉皆』なんて使うのはどんな年代の人なんですかね~??」
事務長さん:「…さあ…。」

事務長さんは、「こんな言葉初めて見たわ」と呟きながら席に戻っていったので、公文書にも、そうそう頻繁に使用されるわけではないんですね。

文書作成したお役人さんは、漢字使えるのはいいけど、各分野の人の理解力とか、漢字読解にかかる時間が影響を及ぼす仕事の効率も、少しは考慮してもよいような…。
漢字使用の充実も大切なことながら、一方で、誰にでも分かりやすい表現に努めることも必要なのではないかと、思いました。
とはいえ、「悉皆」という漢語が今回のように人の目に触れる機会があって、その言葉の存在を知ってくれる人が増えるのは嬉しいんですけれども。

誰かから突然どんな漢字を聞かれてもいいように、自分もいろんな漢字にいろんな角度から触れていきたいです。