“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

【犬】をめぐる漢字

2010-08-23 22:38:51 | 日記
前回、小山哲郎氏の『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』(新潮文庫)を読んでいるところだと書きましたが、朝や帰りの乗り物待ちの際に、パラリと開いたところを読むという気休め的な読み方にとどまっています。

これまでで唯一系統立てた理解を以て読みすすめたのは、

【犬】をめぐる漢字

の部分のみです。

古代、犬が悪霊を祓う呪い(まじない)に使われたり、かなり神聖な犠牲の役割を果たしていたことを、初めて知りました。

しろねこは断然ねこ派ですが(笑)、いぬは素晴らしい存在だったのですね。

漢検の勉強では、「狗」のついた諺や四字熟語でのイメージばかりだったので、今回、犬を含んだ文字に対する印象が随分変わりました。

椀と碗、槌と鎚

2010-08-21 21:14:15 | 日記
椀と碗、同じものなのにどうして二つ表記があるんですか、と先日生徒が何かのプリントの説明文中にある文字を示しつつ尋ねたので、槌と鎚を引き合いに出しつつ、素材の違いで部首が違って、それに表音文字が付いているのだよ、と大雑把な説明をしました。

生徒は納得したふうでしたが、そんなんでよかったのだろうか??と内心少しはらはら。


ご無沙汰しております。

今日は検定の71日前ということで、思わず

残り日数が「ない(=71)」

という縁起でもない語呂に見えてしまいました。

毎日飛ぶように日数が経ってゆきます。仕事に…のまれっぱなしです。遥か沖へ流された人のように、「漢検の岸」に帰り着くのも一苦労です。

久々に連絡をくれた卒業生が、「漢字テストのふしぎ」というビデオ作品を紹介してくれました。
不覚にもしろねこはこの作品を知らなかったのですが、東京ビデオフェスティバル2007年の大賞作品で、長野県の高校生が作成しており、反響があちこちのblogに残されています。

学校の先生の漢字テストの採点基準にはばらつきがあり、そこに注目した生徒の視点で謎を解明してゆきます。

受験指導の立場からすれば、この作品中に登場する先生方と同様、しろねこも厳密な基準に固定して採点する派です。

ただ、常用漢字の標準字体がどのように決まっていったかは具体的に知りたいですね。「遠」や「園」の下方の縦画についても、よく生徒に何故はねないか聞かれますが、

「そう決まっているから」

と何とも情けない回答しかできません。

後れ馳せながら、小山哲郎氏の『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』(新潮文庫)を読んでいるところです。
確かにつきつめれば「漢字テストは図形テスト」かもしれませんが、せめてその「図形」の成立と構成は出来るだけ学んでおきたいと思います。

まだまだ日々発見、です。

天手古舞

2010-08-08 13:50:17 | 日記
久々で更新します。

最近本当に天手古舞の毎日です。

(「てんてこまい」って漢字をあてるとこう書くのですね…。)

去年のほうが精神的にもきつく責任の重い役回りだったのに、去年の今頃は確かほぼ毎日日記は更新していました。やはり受験生は生活もそれまでよりは安定して勉強に気持ちが向いているので、手間のかかり具合が違います。

今年の新入生はとにかく生徒指導ネタが多いです。

とりわけ何故か無断外泊する生徒が沢山いて、その子が帰宅するまで保護者と電話でやりとりしながら、みんなで職場に待機するという異例の事態が4件続いてます。

雑務を潜り抜けて教材準備や課題採点しながら、行事も保護者面談もこなして、問題児にも問題が見かけ上何もない子にも目を配るのはよいのだけれど、流石に課題添削が溜まらないうちに捌こうとするとどうしても帰路でも時間をあてることになり、漢検の勉強のほうが遠退きます。

仕事第一、漢検第二。
仕事あってこその趣味、且つそのいずれにも真剣になる、というのが、しろねこのモットーです。

負けるな しろねこォォ!!!

と、心の中で自分に発破をかけるのですが…。ここ二週間ほど土石流並みに仕事が押し寄せてきてます。

秋の文化祭出品準備もしてない。入試問題のネタ探しもしなくては。しろねこは今年は小説問題を2題作成することになっているので、小説三昧の日々にもなりそうです。お盆休みは5日です。

今日は夏休みの課題づくりで休日出勤です。生徒もあと数日で漸く短い夏休みです。通勤駅は、すっかり夏の休暇の装いの人でごった返しています。

…最近の漢字・国語関係で得た手応えとしては、以前某塾の漢字問題集の改訂のお手伝いをした際にお世話になった出版社で、在宅執筆・校閲の書類審査に合格したことが挙げられます。
審査のコメントも送られてきて、自分がシビアに評価される感覚を久々に思い出しました。
しろねこの守備範囲が限られているため、仕事の依頼が来るのは稀なようですが、それでもキープのご判断をいただけたのは嬉しかったです。

次の更新では、また漢検に直接結びついたことをお話したいです。