資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

ピアノ調律師

2018年08月08日 | おもしろ資格とその活用
羊と鋼の森 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

 ようやく読み終わった2016年本屋大賞の「羊と鋼の森」。羊と鋼はピアノの部品だ。そしてあの沢山の鍵盤は森としている。ピアノ調律師は何か資格があるのかと思ったが、そうでもないらしい。

 この本は、北海道の平凡な青年が調律師になって、コツコツと成長していく物語だ。私は調律師に初めて出会ったのは、学生の頃、九州のユースホステルでアルバイト(ヘルパーと言った)をしていた頃だ。20歳代の方がお客様(ホステラーと呼んでいた)として見え、どんな職業か聞いたら、調律師です、と言った。そんな職業があるのか、それで食っていけるのか、正直疑問だった。そのままになっていたが、今回40年ぶりに巡り合った。

 小説は、主人公の青年が高校生の時、高校の体育館で、調律の音を聞いて、調律師になることを決めたそうだ。この下り、気になっていたが、最後まで読んでしまった。一生のことをそれだけで決めるのか、どうも動機が弱い気がする。まだ気になったことがある。小説に登場する原民喜だ。この方作家だが、文章が独特で、一度読んでみたかったが、こちらもそのままになっていた。ここでも学生時代から、40年ぶりの出会いだ。

 さて私、似たような小説を読んだんことがある。「舟を編む」だ。あちらの小説は、辞書の制作に用語から紙質までこだわりを持って取り組んでいた。このとき、どうしてデジタルにしないのか、不思議だった。辞書はあいうえお順に並ぶ。お隣りの言葉が関係ない。お隣の言葉を見ることもめったにない。ならばデジタル編集にピッタリだ。薄い紙質にこだわり、紙を選定する時間があるなら、デジタルに一本化してしまえば、編集も楽だし、お安くなるだろう。何なんだろう、と思っていた。

 調律師はどうだろう、デジタルのピアノもあるし、ピアノは自然界にあるものではなく、人間が作ったものだ。デジタルが進化していったなら、何時か、デジタルがアナログを追い抜いて、アナログのピアノはなくなるんじゃないかな。音の微妙な変化もデジタルで表現できそうな気がする。何年か先に、人類の頭脳の合計をコンピュータの能力が追い抜くそうだ。シンギラリティというそうな。調律師は、調律以外に、修理やオーバーホール、修復などいろいろな仕事があるため仕事はなくならないだろうがね。

 こんなこと考えるのは、へそ曲がりかな。

 

コメント
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