2022年11月8日(火)に月食が起きます。
今回は月の全てが隠される皆既月食です。
しかも、皆既月食中に天王星が月に隠される「天王星食」が起きます。
これはとても珍しく、皆既月食中に惑星食が起きるのは実に442年ぶりのことです。
ただし、月食は肉眼で観察することができますが、天王星食は望遠鏡等の道具の
助けを借りないと観察するのは難しいです。
めったにないチャンスですので、ぜひ以下のデータを参考に月食+天王星食を
観察する計画を立ててみてください。
皆既月食のデータ
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日にち 2022年11月8日(火)
食 分 1.36
欠け始め 18時09分(高度12°)
皆既始まり 19時17分(高度26°)
食の最大 19時59分(高度35°)
皆既終わり 20時42分(高度43°)
欠け終り 21時49分(高度56°)
月の出 17時02分
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天王星食のデータ
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日にち 2022年11月8日(火)
等 級 5.6等
始まり 20時26分(高度40°)
食の最大 20時52分(高度45°)
終わり 21時19分(高度50°)
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今回の月食+天王星食は、時間帯・高度ともにとても観察がしやすく、
珍しさからいっても見逃せない天体ショーです。とっても素敵な体験
になると思いますので、しっかりと準備をして観察してみてください。
ちなみに、次に皆既月食中の惑星食が日本で見られるのは322年後のことです。
さて、今一度、月食とはどういう現象なのか説明しておきましょう。
月食とは、下の図のように、太陽・地球・月が一直線に並び、月が地球の影に
入ることによって、月に当たる太陽の光が遮られてしまう現象です。
月食のイメージ
月が地球に対して太陽の真反対にある時、つまり、満月の時にだけ起きます。
(月から見れば地球による日食が起きているはずです。)
満月はほぼ1ヵ月に一度ありますが、月食は毎月起きるわけではありません。
これは地球の周りを回る月の軌道が約5°傾いているためです。月食は年に0~3回
起こり、月の全部が地球の影に入るものを皆既月食(total lunar eclipse)、一部分が
影に入るものを部分月食(partial lunar eclipse)と呼んでいます。
月食中の月は、地球の大気の部分を通った太陽の光のうち赤い光が地球の影の
中に入り込んでくるので、真っ赤になります。
月食の写真
また、月食+惑星食の観察キャンペーンやWeb上でのライブ中継などもありますので、
それぞれの楽しみ方で神秘的な宇宙の天体ショーを楽しんでください。
もっと詳しい情報やライブ中継先などについて知りたい方は、
こちらのページ(日本公開天文台協会)をご覧ください。