呉市かまがり天体観測館

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皆既月食と惑星食が同時に!!

2022-11-03 13:08:02 | 星空情報

2022年11月8日(火)に月食が起きます。

今回は月の全てが隠される皆既月食です。

しかも、皆既月食中に天王星が月に隠される「天王星食」が起きます。
これはとても珍しく、皆既月食中に惑星食が起きるのは実に442年ぶりのことです。

ただし、月食は肉眼で観察することができますが、天王星食は望遠鏡等の道具の
助けを借りないと観察するのは難しいです。

めったにないチャンスですので、ぜひ以下のデータを参考に月食+天王星食を
観察する計画を立ててみてください。


  皆既月食のデータ
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  日にち    2022年11月8日(火)
  食 分    1.36
  欠け始め   18時09分(高度12°)
  皆既始まり  19時17分(高度26°)
  食の最大   19時59分(高度35°)
  皆既終わり  20時42分(高度43°)
  欠け終り   21時49分(高度56°)
  月の出    17時02分
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  天王星食のデータ
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  日にち    2022年11月8日(火)
  等 級    5.6等
  始まり    20時26分(高度40°)
  食の最大   20時52分(高度45°)
  終わり    21時19分(高度50°)
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今回の月食+天王星食は、時間帯・高度ともにとても観察がしやすく、
珍しさからいっても見逃せない天体ショーです。とっても素敵な体験
になると思いますので、しっかりと準備をして観察してみてください。

ちなみに、次に皆既月食中の惑星食が日本で見られるのは322年後のことです。


さて、今一度、月食とはどういう現象なのか説明しておきましょう。

月食とは、下の図のように、太陽・地球・月が一直線に並び、月が地球の影に
入ることによって、月に当たる太陽の光が遮られてしまう現象です。



月食のイメージ


月が地球に対して太陽の真反対にある時、つまり、満月の時にだけ起きます。
(月から見れば地球による日食が起きているはずです。)

満月はほぼ1ヵ月に一度ありますが、月食は毎月起きるわけではありません。
これは地球の周りを回る月の軌道が約5°傾いているためです。月食は年に0~3回
起こり、月の全部が地球の影に入るものを皆既月食(total lunar eclipse)、一部分が
影に入るものを部分月食(partial lunar eclipse)と呼んでいます。

月食中の月は、地球の大気の部分を通った太陽の光のうち赤い光が地球の影の
中に入り込んでくるので、真っ赤になります。



月食の写真


また、月食+惑星食の観察キャンペーンやWeb上でのライブ中継などもありますので、
それぞれの楽しみ方で神秘的な宇宙の天体ショーを楽しんでください。

もっと詳しい情報やライブ中継先などについて知りたい方は、
こちらのページ(日本公開天文台協会)をご覧ください。


コメント
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