木星には67個もの衛星が見つかっており、そのうちの大きな4つ(イオ、エウロパ、
ガニメデ、カリスト)をまとめて、ガリレオ衛星と呼んでいます。
ガリレオ衛星は双眼鏡でも確認することができます。
ガリレオ衛星の1つであるエウロパは月より少し小さいくらいの大きさで、
木星の周りを約3.6日かけて1周します。
表面にはひび割れのような筋がたくさん見つかっていますが、これがどんな
物質からできているのかは、よく分かっていませんでした。
今回、地上の実験室で、エウロパに似た環境を再現して実験を行ったところ、
‐173℃の真空中にある塩に放射線を当てると茶色に変色し、エウロパの筋模様
で観測されるものと同じようなデータが得られました。
また、放射線にさらすほど色が濃くなることも分かり、筋模様の年代測定に応用
できる可能性もでてきました。
エウロパの表面を覆う氷の下には海が存在すると考えられており、海から噴き出た
物質が筋模様を作っているとなると、氷の下にある海の様子も知ることができそう
です。
もしかしたら、エウロパの海には生命体が存在しているかもしれませんね。
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(画像:NASA/JPL-Caltech/SETI Institute)