「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

金融市場から離れてサクサク歩きましょう(1)かなり暗いムードの市場を眺める@鎌倉七里ガ浜

2022-01-23 00:00:49 | モノ・お金
バイロン・ウィーンさんをご存じでしょうか。

毎年暮れになると、翌年の金融市場に関するびっくり予想を発表するおじさんだ。

現在62歳の私が20代だった1980年代にはこのウィーンさんはすでに世界的に有名で、早くも毎年びっくり予想を発表していた。

今も彼は名門企業ブラックストーンに在籍し、毎年びっくり予想を発表し続けているのだからオドロキだ。もう90歳に近い。

こちらがウィーンさんである。


そのウィーンさんの予想によれば、2022年には米国の10年国債の利回りは2.75%にまで上昇して(現在その利回りは、それより1%ほど低い水準にある)、米国株式市場は調整し20%以内の下げを見せる(赤い線のところ↓)が、株価はその後回復して年初の水準近くに戻るということだ。

【Source: Bloomberg】

先に言っておくが、ウィーンさんの予想は昔から大当たりすることもあれば、大外れすることもあった(笑)。

ウィーンさんの予想は置いておこう。米国はインフレの兆候が顕著で、先週末にも書いたとおり、12月の米国消費者物価指数(総合)は前年比約7%の上昇だ。それに対し、昨年11月以来の債券の利回りは、10年国債でもご覧のとおり(↓)である。短期金利はもっと低い。つまりインフレ率があまりに急に上がったものだから、インフレ率より債券の利回りが低く、実質金利(名目利回り - インフレ率)は大きくマイナスになっている。

今はその出遅れた債券市場が、インフレの実態に追いつこうとしている局面だ。中央銀行も同様で、インフレを抑えようと今はゼロ%に近い政策金利目標を、2022年は3回ほど引上げるものと一般的にはみられている。


【Source: Federal Reserve Board、Bloomberg】

そうなると株式市場は暗い。どこの国でもそうだろうが、特に相対的に、新興企業は金利上昇という環境に弱い。

コロナ渦で株価が急落したあと最近までは逆の環境(金利が低下したままの環境)にあった。だから新興企業の株価は大きく上昇して来た。コロナ渦での経済の落ち込みを防ごうと、米国の中央銀行が金融をユルユルにしておカネを吐き出してそれをバックアップしていた。

そして今はそれが逆戻しの状態になろうとしているところで、金利は上昇中であるからして、特に新興ハイテク系が弱い。Amazon、Alphabet(Googleのこと)、Facebook、Appleなどおなじみのところが時価総額で多くを占めるナスダック100指数は終値ベースで11月19日に最高水準をつけたあと、徐々に上値が重くなり、最近は急低下している。

【Source: Investing.com】

その11月19日の指数の終値を100として、ダウ30種平均、S&P500、ナスダック100(いずれも米国株式市場の代表的指数。その順番で古臭い企業や産業の割合が高い)を比較したのが下のグラフだ。

ご覧のとおり11/19を100とするとナスダック100は一昨日の終値が87.12であり、11/19から一昨日までの変化幅は約マイナス13%である。

【Source: Yahoo!Finance、 Investing.com】

私は先週末書いたように、S&P500のETFを長年持っていたが、1月12日に相場が戻ったところで全部売却してしまった(オレンジ色の丸のところ)。今は持ち高がゼロなので、安心して下げを見ていられる。

ウィーンさんは「今年S&P500はマイナス20%近くまで調整することがありうる」とおっしゃる。

しかし本年に入って一昨日の金曜日までで、すでにS&P500は累計7.7%下げている。ウィーンさんの言う下値の目途は、金曜日の終値からさらにマイナス13%ほどの水準だ。ウィーンさんの言う「調整」が起こったとしても、意外に早く終わるかもしれないね。

マーケットのムードは暗いけれど、自分は売ってしまったのだからしばらくは株価の心配はしないで済みそうだ。最近運動不足でもあることから、本日は近所をあちこち歩いてみましょう。

【つづく】
コメント (6)
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