「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

真冬に八ヶ岳西麓の山荘にこもる(5) 斧論( III ) マジック斧を買うことに決める

2009-02-14 14:15:19 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
いきなり「斧論( III )」って何のこと?、と疑問に思われるかもしれない。私はこのブログで1カ月少し前に斧論( I )と( II )を書いたので、その続きとして( III )を書いているのである。いつものことながら( I )と( II )では大したことを書いたわけではない。要点はこんな感じだ:

●斧を使うからには太い丸太を割るのであろう。細い薪を手斧でさらに細く割るのとはスケールが違う。どんな木でも幹の太い部分になると、直径が30cmを超えるものがザラである。
●斧の破壊力は、価格でもデザインでも刃の鋭さですらなく、刃の
①厚み と ②重さ
でほとんど決まってしまう。
●私の斧は通常の斧の中では刃が相当厚く、相当重い。
●そんな私の斧をもってしても、太く癖のある直径30cmもありそうな丸太は簡単には割れない。
●割れない丸太を普通の斧で無理やり割ろうとすると、斧は丸太に刺さるか、あるいは跳ね返される。丸太に刺さった場合、それをギシギシと無理やり抜き取ることを続けていると、斧の刃の部分と木部の柄の間に徐々にきしみが生じ、やがて分離する。また柄の部分は木製であるがゆえ年月とともに痩せるため、タダでさえきしみが生じやすい。
●したがって世の中のほとんどの斧はその華奢さゆえに、使用途中で早く自壊しているのではないかと推論する。
●それはいきなり刃の部分が柄から抜け出るという、非常に危険な状況につながるのではないかと懸念する。

  

上の画像は私の斧の刃をそのすぐ近くで撮影したものだ。使い古されそれなりに貫禄が出始めている。ヴァーモンター社のスプリッティング・ハンマーと呼ばれる商品で、鋼鉄の刃の部分が3kgの重さがあり、破壊力は抜群である。一方下の画像は柄の部分で、メーカーや商品名、刃の重さが書いてある。立派な斧である。しかしそれでも割れない、あるいは割れるけれどもやたら割るのに時間を要する薪材が時々ある。そしてそのような状況で無理をすれば、斧の寿命は短くなってしまうのである。



斧論( I )( II )ではそうしたことを書き連ね、さらにその解決策として刃が分厚くやたら重く、かつこれが重要なポイントだが、刃と柄が一体となった全体が鉄製のマジック斧の利用(あるいはクサビとハンマーの併用)を考えたいとブログに書いたらtakakeさんという人がこのようなコメントを書いてくださった(以下引用):

 マジッ初めまして、話題のマジックアックスのみを使用して薪割りをしている者です。
 理由は2つあります。

 1.原木をただで頂いてきているため、節だらけの難物が多く、通常の斧だけでは食い込むのみでまず割れない。マジックアックスだと引き裂くように食い込み割れてくれる。
 2.クサビを使うにも通常の斧では、打ち込むだけのスキマができないが、このマジックアックスの刃角は約30°でクサビを打ち込む十分なスキマが確保できる。

 確かに重いですが、最上段に持ち上げれば、力を入れて振り下ろすまでもなく、楢、椚などはその自重でパカッと割れてくれます。(欅などは力を入れて振り下ろさないと割れませんが)
 実用性を重視すれば、こんな重宝な斧はないと思います。(引用終わり)
 


私はクサビについてはまったく知識がなかったので、いろいろと調べてみた。いろいろなクサビがあることを初めて知ったが、分厚い刃を持つ私の斧でさえ割れない薪を割るには、相当なサイズのクサビが必要であると思われる。私の好みとしては巨大なクサビを使うよりも、マジック斧でガンガン割った方が楽しいと考えた。そこで次のシーズンはマジック斧(下の画像)を買おうと考えている。ついに決心した。takakeさん、有難うございます。



薪割り斧について我々薪ストーブ愛好家はあれこれ議論をする。しかしどんな斧も、ここで扱った問題の前には、結局は大同小異であると言える。微妙な作りの違いや芸術性を議論するなら斧は好きなものを選べば良い。しかしその代償としてクサビとハンマーを購入するか、あるいはマジック斧のお世話にならざるを得ないと結論するのがこの斧論( III )である。私の場合、斧がハンマーの代わりも務めてくれるのでクサビを買えば済むのであるが、どうもそれはやっかいなことらしいので、それをしないでマジック斧のお世話になることにしたのだ。来シーズンからは斧の二刀流である。

マジック斧が重いと言うのは本当ではあるが、ゆるゆると持ち上げればあとは落とすだけである。落とすことに力は必要が無い。私はその重さを恐れていたのだが、実はそれほど肉体的負担もないということが、最近わかったのである。
コメント (4)
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