「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

真冬に八ヶ岳西麓の山荘にこもる(2) 薪ストーブ着火作業( I )

2009-02-09 08:54:30 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
金曜日の夜、例えば19:30あたりに我々が鎌倉の自宅を出発すると、山荘に到着するのはたいてい23:00頃である。当然ながら冬は相当な寒さである。数週間も利用されていなかった山荘の中の温度は、ほとんど外気温と同じである。まずは補助用の非力な灯油ストーブを点火する。このストーブは、すぐ近くに引き寄せ自分の体を温めるには役立つが、吹き抜けもある山荘でその中の空気全部を暖めるにはまったく役に立たない。



補助ストーブにかろうじて助けられながら、薪ストーブを点火し、それが温まるのを待たねばならない。最初はなかなか火が強くならない。空気を調整したり、着火剤を使ったり、細い焚きつけの木を足したり、なんだかんだと苦労する。時間がかかるので当分寝ることは出来ないのだ。

「そんな面倒で寒いことは止めて、強力な灯油ファン・ヒーターを設置すればよいではないか」と言う人もいるだろうが、薪ストーブ・ユーザーはそれでは面白いくないのである。「寒い、寒い、時間がかかるなぁ・・・」などと言うのも楽しみのうちだ。



ヴァーモント・キャスティングズ社のストーブは良く出来ていると感心する。私の薪ストーブ歴も20年近いものになった。これで3台めのストーブになるのだが、同社の非触媒型ストーブのアンコール・エヴァバーンは非常に賢いと思う。使い勝手が良い。取扱説明書も盛りだくさんの内容で、しつこいくらいにあれこれ書いてある。同社が編集した薪ストーブの分厚い本(翻訳あり)も出版されているが、ほとんど学術書の如くである。

営業方針、経営哲学、カルチャーは会社により異なる。星の数ほどある薪ストーブ・メーカーの中でも、この会社のスタイルは、科学的かつ営業熱心でユーザー・フレンドリーなため日本人好みなのだろう。日本でもよく売れている。



室内がなかなか暖まらないことを理由に酒を飲む。いつもは地元諏訪地方の酒を飲むが、今日は七賢。甲斐駒の麓、白州の酒だ。薪ストーブのそばでそれが温まるのを待ちながら、寒い寒いと言って飲む。だからと言って実は体は温まらない。だからもっと飲む。でも温まらない。一升瓶の中の酒がどんどんなくなる。



ストーブが設置してあるのは山荘東側の壁際である。東側の壁の水平距離はわずか6メートル。この壁を見ながらいつも薪ストーブの火を起こしている。この建物を建ててくれたブレイスの丸山さんは、私の希望が「構造材が組み合わさっているところの面白さを強調したい」ということだったので、この壁面をキレイにデザインしてくれた。わずか6メートルの距離に太い柱を敢えて4本配置し、柱間の距離を2mにしてある。それによりてっぺんの棟木を支える短い柱を2階の上の方で途中から立てるなど、楽しい構造となった。柱と桁あるいは棟木をつなぐブレイスもあちこちにつけてもらった。

構造的にはもっとシンプルなものでも十分はずで、この距離でこの太さの柱なら全部で3本、柱間の距離が3メートルでも大丈夫だったろうが、敢えてデザイン性を狙い、少し複雑に作ってくれたようだ。



そうしたことをいろいろ考えていると、徐々にストーブ内の温度が上昇してくる。
コメント (4)
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