ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

2013年の山歩き(2)

2013-12-28 09:03:00 | 山日記

7月16日~17日 立 山

三連休明けを待って丸屋夫妻と1991年以来の立山に登った。丸さんの車で着いた立山駅前の駐車場も、ケーブルも高原バスも意外なほど空いていて、予定よりずっと早く11時45分に室堂バスターミナルに着く。正午、観光客で賑わう室堂ターミナルを出発。室堂近くで腹ごしらえをして何度か残雪をトラバースして一の越へ登る。この日はバスのドライバーも山荘の主人も「この月に入って初めて…」と言う程の好天だったが、明日の予報は思わしくないので余分な荷物を置いて14時20分、雄山へ向かう。15時20分、三角点着。最高所(3003m)の峰神社に登拝して17時過ぎ山荘帰着。泊り客は私たち4人を入れて10人で広い部屋に一家族づつ入れた。

17日、昨夜からの濃い霧は朝になっても晴れず、小屋主の「午後から雨になりそう」という話に下山することにした。室堂に降りたころには青空も覗いたが稜線は雲に覆われていた。ミドリガ池、ミクリガ池を巡り地獄谷を覗いて室堂ターミナルへ。建物横で、よちよち歩きのライチョウの雛を母親が心配そうに見守っていた。出発寸前の11時のバスに間に合い、帰りも順調で夕方無事家に帰る。短い滞在ながら懐かしい山々を眺めて残雪の上を歩き、可愛い雷鳥や美しい花々にも会えて楽しい山行だった。


8月20日 大台ケ原

連日35℃を超す記録的な暑さから逃れようと大台へ。早朝の道は空いていて8時40分に山頂駐車場を出発、9時半に日出ヶ岳に着いた。雲一つない快晴で、山頂からは去年と違って360度の大展望が楽しめた。正木嶺を過ぎる頃から中天から照り付ける太陽で気温はジリジリ高くなり、ゆっくり景色を楽しむ余裕もなく先を急ぐ。無人の大蛇クラの岩頭に立って、いつもの「ニセ大蛇クラ」上の木陰で昼食。ときどき涼風の吹き上げるシャクナゲ林をシオカラ谷に下る。ここからの辛い登りを終えて駐車場に帰り、上北山村物産店でカップの氷を買って火照った身体を冷やした。午後になって雲が出てきたが雨は一滴も降らず、大滝の国道にある電光掲示板は35℃を示していた。


9月10日 葛城山

ようやく秋めいて鰯雲の浮かぶ空の下、足慣らしに葛城山へ行く。いつもの天狗谷道を登ったが、砂防工事はだいぶ下まで進んで迂回路で左岸に渡るようになって見慣れた谷の風景は一変していた。雲が出てきた無人の山頂でしばらく休み、高原ロッジの前で初めて泊り客らしい人に出会う。全く無人のツツジ園で赤トンボが舞っていた。たくさんの野の花を愛でながら、のんびりと歩いて駐車場所に帰り着く頃(まだ昼前)、雲が晴れてまた夏の様な強い陽射しが帰ってきた。早起きは三文の得。静かな山が楽しめた。


9月20日 金剛山

7時に水越峠に車を置き、ガンドバコバ林道を登りカヤンボを過ぎて右へ折れ、次のT字路からオオカミ谷を見下ろしながら登り、ベンチで一休みして太尾塞へ。ここから六道の辻までが、この日唯一の登りらしい登りだった。大日岳のまだ穂が赤いススキの原から見る河内平野は靄に霞んでいた。国見城址上で少し休んで転法輪寺、葛城神社に詣で、帰りは旧パノラマ台への道を下る。ヤマジノホトトギスやトリカブトの花を見ながら、昼前に水越峠へ帰った。


9月27日~28日  木曽駒ヶ岳

 

丸さん夫妻と一泊二日で木曽駒ヶ岳に行く。27日11時半、ロープウエイ千畳敷駅着。真っ青な空の下、ホテル横で南アルプスや富士を見ながら昼食を済ませ正午出発。剣ヶ池に下り、ナナカマドの赤い実を前景にした宝剣岳を見上げて、八丁坂を登り乗越浄土へ。今回もこの日のうちに木曽駒ヶ岳を登っておくことにした。少しガスが出たが夕方には晴れ上がり、宝剣山荘の窓から満天の星と月を眺めながら眠った。

 

28日、快晴で素晴らしいご来光を迎えた。木曽駒は6回目で宝剣岳も、農ヶ池から駒飼池へのコースも何度か通っている。何より昨夜の同宿90人近くの殆どが宝剣を目指すようだったので、狭い山頂は人で一杯だろう。始めての伊那前岳をピストンしてみた。これは大正解で、貸切の山頂で360度の大展望を存分に楽しめた。土曜日のことで数珠つなぎで登ってくる八丁坂を下山。家には17時前に帰った。一泊二日の慌ただしい、しかし充実した山行だった。

*同じメンバーで10月に八甲田山に行ったが、ツァーだったので山頂に登っていない。それ以後、年内は体調や天候不順などを言い訳にして、(矢田丘陵を別にすると)山を歩いていない。長い山歴でこんな年も珍しい。5年前(2008年)でも年間に海外(カムチャッカ・アバチャ山)を含め37回、10月以降だけでも(富士山を含め)9回の山行である。つくづく老いを感じる。
しかし立山、木曽駒、武奈ヶ岳と旧知の懐かしい山に登れたし、小さい病を抱えながらも何とか無事に過ごせた年だった。来年は世界遺産登録による人気沸騰で敬遠した富士登山を再開したいし、これからも歳相応に山と付き合って…というよりも山の懐に抱かれていきたいと思っている。



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