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ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

この日・あの山 (1月12日)

2017-01-12 09:01:58 | 山日記

2003年1月12日 金剛山(和子と)

冬の金剛山は簡単に冬山気分を味わえることで人気があり、特に休日の国見城趾などは、まるで花見時の観光地並みの賑わいでうんざりさせられる。しかし圧倒的に多いのは河内側からの登山者で、大和側からはどのコースを撰んでも静かな低山の冬を楽しむことができる。今日は神話の里・高天に車を置き、古くからの峠越え道である伏見道を登り、戦前は頂上社務所に郵便配達の人が通ったという郵便道を下山するコースを辿った。予想通り人が少なく、特に登りでは伏見峠まで誰ひとりにも出会わなかった。

高天神社の駐車場に車を置き、伏見集落へ歩いて菩提寺横から山道に入る。所々でV字型にえぐれた道の上に間伐されたヒノキが被さっていて、やや荒れた感じだが、4年前に来たときに比べるとかなり歩きやすく整備されている。30分ほど登ると道が大きく左に曲がる。ここは99年に10年ぶりにきた時、道を失って右手の斜面にある踏み跡に迷い込み、上部で元の道に帰るのにかなり苦労をしたところだ。勾配が緩んだ道をしばらく歩き、再び急な溝状の所を抜けると、右に大きくカーブして尾根(イワゴノ谷南尾根)の右側を捲くようになる。標高850mを越した辺りから雪が見え始め、菩提寺から1時間ほど歩いた所で開けた感じの分岐にきた。正面に白雲岳から続く稜線が見える。親切な図入り標識があり、直進はイワゴノ谷、左が伏見峠への道を示している。ちょっと登って左手に電波反射板があるところを過ぎ、再び林の中に入る。雪は少し増えたが、締まっていて歩きやすいのでアイゼンを付けずに登る。左から石寺から来た道が合わさると、急に賑やかな人声が聞こえだして、すぐに縦走路に飛び出した。

踏み固められた縦走路はツルツルなので、キャンプ場に入ってベンチでスパッツとアイゼンを付ける。いつの間にか雪空になり見晴らしが悪そうなので、展望台は素通りして、たくさんの人の行き交う道を山頂に向かう。湧出岳への道に入ると、また二人だけの静かさが帰ってきた。広い道を一登りで経塚の前に出て、関電の無線中継所横の一等三角点がある小丘に登る。周りの木々に僅かながら霧氷が見られた。三角点横で湯を沸かしラーメンを作る。一の鳥居、仁王杉を過ぎて賑やかな参道の急坂を登り、正面の石段から葛木神社へ参拝。ブナ林から葛城山を眺めて一の鳥居に帰る。

水越峠への道に入り、すぐ右へ急な階段道を下る。伏見峠より標高があるためか、しっかりついた美しい雪にアイゼンが気持ちよくくい込む。少し下ると、左手に白雲岳が思ったより高い所に見える。急なガレ場にロープが張られた所を過ぎ、はっきりした分岐に出会う。小さな梯子を下り、その先で右の道と合流したところでアイゼンを外す。時計の高度計は登り同様、標高850mを指していた。山腹の捲き道から石のゴロゴロする歩き難い急な道になり、静かな杉林の中の道になる。高天谷の水音が次第に大きく聞こえてきて、やがて高天滝の下で石橋を渡る。滝では夫婦連れで滝行をする人が見えた。細いが舗装された道を下ると、間もなく高天神社に帰り着く。二人だとどうしても休憩が少ないので、まだ13時を廻ったばかり。下ではずっといい天気だったようで、車の中は眠くなるほどに暖まっていた。

*過去の今日はどこの山に登っていたかを振り返ってみました。このシリーズは新しい山行報告ではなく、かなり古い記録や写真も含んでいます。山行の際には、必ず最新の情報をご参考ください。*