ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

矢田丘陵の花 (8月)

2013-08-17 09:46:41 | 矢田之花暦(やたのはなごよみ)

市街地に近いのに豊かな自然の残っている矢田丘陵ですが、さすがにこの8月は花の種類が少ない月です。というよりも、暑さにかまけて、あまり出かけないので花たちに会う機会が少ないだけかも知れません。

ウバユリ(姥百合)
ユリに似ていますが葉が大きいのが特徴です。花が満開になると、この葉が枯れてしまうことが多いので「歯が抜けた姥」に例えられて名が付きました。


カラスウリ(烏瓜)
ツチウリ・キツネノマクラ・ヤマウリなどの別名があります。これは早朝の写真ですが、夜に咲いた花がもう萎んでしまっています。


果実は熟れると美しいオレンジ色になります。種子の形が「打ち出の小槌」に似ているので縁起が良いと、財布に入れる人もいたそうです。


クサギ(臭木)
葉の匂いが悪いので、こんな名前になりました。しかし花は甘い香りでチョウを呼び寄せ、


秋になると紅色のガクの中に紫色の綺麗な実を付けます。


コオニユリ(小鬼百合)
オニユリの近縁種だそうですが一回り小振りです。正確には葉の付け根にムカゴができるかどうかで見分けるのですが、私はまだ確認していません。


ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)
北アメリカ原産の帰化植物でアメリカヤマゴボウともいいます。子供の頃は「インキの木」と呼んでいました。実が真っ黒になると染料にもなるだけにシャツなどにつくと色が落ちず、また毒性が強いので絶対に口にするなと言われていました。


ミヤマウズラ(深山鶉)
絶滅が危ぶまれる
シュスラン属のランです。小鳥が羽を拡げた形の可憐なこのランを、矢田山で見つけたのは2005年のことでしたが、二、三年後には全く見かけなくなりました。道から離れた林の中で人知れず咲き残っていることを祈っています。