ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

朝熊ヶ岳に登りました

2009-01-23 11:16:10 | 山日記
伊勢志摩国境に位置する朝熊ヶ岳(555m)は神宮の鬼門鎮守、また死者の鎮魂の場とされた信仰の山です。
「伊勢に参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と言われ、低山ながら日本名山図会にも描かれました。
一等三角点は最高峰の経ヶ峰山頂より西650mにあります。
<コースタイム> 金剛証寺駐車場13:33…冠木門13:43…経塚群13:55…朝熊ヶ岳山頂(555m)14:05~14:20…朝熊峠14:30~14:35…三角点14:40~14:45…分岐15:00…極楽門15:13…奥ノ院15:20…金剛証寺駐車場15:45


大きな冠木門を潜って、右手下に卒塔婆の群れを見下ろしながら山道に入ります。


ごろごろした小石の転がる急坂を登ると「左100mで経塚群、直進は岳道」を示す道標があります。
この岳道は古くからの金剛証寺への参詣道で、峠までは各山麓の村からいくつかの岳道が通じています。


経塚群を経て行くことにしました。
「国史跡・朝熊山経塚群」の柱が立ち、枯れたススキの穂の中に五輪塔や多宝塔などさまざまな形の石塔が散在しています。
この冬の枯れ野の風景は、あまりにもうら寂しく、もの悲しく、不気味でさえあります。


石塔群を抜けてしばらくでいったん舗装路にでて、山頂まで300mの標識があるところから再び山道に。
急坂をひと頑張りで山頂の八大竜王社横に出ました。
その西側に山頂碑が立っています。地元有志の浄財赤色石製の立派なものです。
広場の反対側には無線中継所の建物と電波塔があります。
ベンチに腰を下ろし、東に拡がる伊勢湾を見下ろしながら午後のコーヒーを楽しみました。


 少し歩き足りないので、予定通り一等三角点まで往復します。
広場西側の小径を下っていくと、左に踏み跡が何箇所か分れるが、ともかく直進。舗装路と合流して、すぐまた林の中に入り、再び舗装路に合流したところはT字路になっていて、右手から「朝熊岳道」が登ってきています。


ここは朝熊峠で「二十二丁」を示す町石とお地蔵さん、その上の台地には竹製のベンチが置いてあり、北側の展望が大きく開けます。
湾に流れ込む河口や点在する近くの町が見えましたが、帰ってから調べてみると、川は五十鈴川で二見ヶ浦辺りの景色のようでした。


更に真西へ続く、今度は宇治岳道を進みます。
所々で古い石垣に囲まれた森もあり、内宮から続く道と聞くと、思いなしか神々しい雰囲気が漂います。
地図にはない電波塔の立つ小広場にでました。地図の三角点は確かにこの辺りで、その先は下り道になります。
うろうろ探すうちに、♀ペンが右手の小高い処に登って三角点を見つけて、少し鼻を高くしました。
一等三角点ですが無展望の殺風景なので、記念写真を撮って元の道を帰りました。