「朝日」11月17日付記事、「ロシア革命100年」のインタビューで不破氏は、未来社会について語っています。
「-現代の世界についてはどうみているのでしょう」
不破氏 「21世紀ほど貧困と格差がひどくなった時代はないでしょう。さらに資本主義による最大の害悪は、地球温暖化だと思います。エネルギー消費量がケタ違いに増えてこれほど環境を破壊するとは、誰も予想しなかった。この問題を解決できるかどうかで、資本主義の、人間社会を担う力が試されると言ってもよい」
「-それを解く力が社会主義にあるということですか。社会主義も現実には、統制経済の破綻など失敗の連続ではありませんか」
不破氏 「マルクスの考えは、十分な生産力が発達し、自由な人間関係が生まれる経済的基盤があって初めて社会主義が生まれるというものです。しかし、現在までに革命を成功させた国は、欧米の先進国ではなく、ロシアやアジアなど発展の遅れた国でした。社会主義に到達した国はまだ存在しないのです」
「ーマルクス主義の可能性はまだあると」
不破氏 「マルクスの理論は、長く誤解されてきました。本当に自由な社会をつくるのが、社会主義の根本論なんですよ。政治的自由だけでなく、生活が保証された上で、自由に使える時間があり、人間の能力を自由に発展できる社会を目指していた。資本主義の段階で生産力をそこまで発展させるのが大前提でした。日本ぐらいの生産力があれば、人間の自由を保障することは十分にできる。」
「資本主義に取って代わる社会像に向けての変革の運動とその成功の条件は、資本主義自体の中から生み出されると思います」
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