宮応かつゆきの日本改革ブログ

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綱領ー「できるだけ簡潔で、かつ厳密に」(「エルフルト綱領批判」 エンゲルス) (2)

2019年11月09日 | 綱領関連

 志位和夫委員長は「綱領一部改定案」の討論を踏まえ、「結語」を述べました。 (「しんぶん赤旗」7日付) その冒頭部分で、「市民社会」を「市民の運動」などに修正したらどうかという提案があったことについて、次のように見解を述べました。

 「『市民社会』(シビル・ソサイエティ)という用語は、国連など国際社会ですでに定着している用語で、国連の諸活動に自発的にかかわる個人と団体を包括した概念として使われています。 核兵器禁止条約の前文にも明記されたように、さまざまな分野の専門家、宗教指導者、国会議員などを含んでいます」

 「私たちも核兵器禁止条約の国連会議に参加しましたが、国会議員として、『市民社会』の一員にかぞえられて、条約に明記されているわけであります。 このように『市民社会』とは、『市民の運動』よりより広い意味をもつ用語であり、原案のままにしたいと思います」

 1891年にエンゲルスが書いた「エルフルト綱領批判」があります。 そのなかでエンゲルスが述べた内容は次のようなものです。

 「綱領はできるだけ簡潔で、かつできるだけ厳密でなければならない。 たとえ、たまに外来語やひと目ではその全体の意味を理解できない文章がでてくるとしても、それでもさしつまえない。 集会における口頭での説明、新聞雑誌における文字による解説が、その場合に必要なすべてのことをはたす」

 「そして、簡潔な含蓄のある文章は、ひとたび理解されるなら、記憶のなかに定着し、スローガンとなる。 冗漫な論述では、けっしてそうはならない」(「1891年、新日本出版社古典選書『ゴ―タ綱領批判/エルフルト綱領批判 84頁)

 こうした立場を生かし、「国民のスローガン」になっていくためにどのような努力が求められるのか、志位氏が、「綱領教室」で語ったことが思い出されます。

 「この立場は、私たちの綱領でもつらぬかれています。 最大限にわかりやすくしたといっても、『できるだけ簡潔で、かつできるだけ厳密でなければならない』という考え方で書かれています。 ですから、そこには『ひと目ではその全体の意味を理解できない文章』も出てきます。 そこは一人ひとりの党員のみなさんが、綱領を学び、深くつかんで、自分の言葉で、エンゲルスの言葉でいえば、『口頭での説明』や『新聞雑誌における文字による解説』などで大いに語っていくということが必要になってきます」

 「その努力を積み重ねていけば、綱領は、必ず国民のみなさんの『スローガン』となっていきます。 エンゲルスは、『簡潔な含蓄のある文章は、ひとたび理解されるなら、記憶のなかに定着し、スローガンとなる』という励ましの言葉をのこしてくれています。 簡潔で厳密な含蓄のある科学的文章は、必ず国民の『スローガン』になる。 そういう力を持っている、ここに確信をもって、大いに語り広げたいと思います」

 「『ルールある経済社会』という言葉を多くの国民のみなさんに理解してもらうには、やはり生き生きとした『口頭』や『文章』による解説が必要です。 さらに、綱領を土台とし、それを情勢の展開とかみあわせて具体化する政策的探究が必要です。 それがあってはじめて、この目標を国民のなかに定着させることができるでしょう」(「綱領教室」第1巻 44~45頁)

 


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