28日の安倍首相の辞任表明を受けて、「新しい激動的な時代がはじまった」(志位和夫日本共産党委員長の28日の記者会見での発言)状況が、この2~3日のテレビ報道や討論、各紙の報道などを通じて実感させられる様相となっているように思います。
「しんぶん赤旗」30日付には、識者や運動家のみなさんが登場し、「安倍政治の転換」について語っています。上智大学教授の中野晃一さんの発言を紹介させていただきます。
【希望の選択肢を】
「安倍首相は持病を辞任の理由にしていますが、それだけではありません。通常国会閉会翌日の6月18日以来、国会もまともに記者会見も開かず、事実上の職務放棄状態でした。それは、『森友・加計』問題や『桜を見る会』の私物化疑惑に加え、河井克行前法相夫妻の選挙買収資金となった自民党からの1億5000万円の供与への関与などについて説明責任が果たせなくなったからです」
「安倍政権は、安保法制などの立憲主義の破壊や2度もの消費税増税、社会保障削減、米国製兵器の爆買いなど多くの負の遺産をもたらしました。しかも、国民はコロナ禍と生活苦のもとで放置されています。安倍首相が辞めても、それらが解消するわけではありません」
「7年8カ月も安倍政権を続けさせてしまったのは、野党として反省すべき点もあるでしょう。安倍政権の終焉を機に、野党が結集して安倍政治に代わる希望の持てる選択肢を示し、それを市民とともにつくる決意を固めてほしいと思います」
中野晃一教授の発言を受けて、28日の志位和夫委員長の発言を再録させていただきます。
「今回の辞任は、(中略)一つの新しい激動的な時代が始まったと私たちは受け止めております。解散・総選挙がいつあっても対応できるような構えを野党として速やかにつくるべきだと考えています。解散・総選挙にあたっては、市民と野党の共闘で自民党政治を倒すという立場でのぞみます」