9月23日、ニューヨークの国連本部で開催された「気候行動サミット」で、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンべりさん(16)が声を震わせながら訴えました。 グレタさんの訴えは、昨日付の新聞等で大きく報道されました。 「しんぶん赤旗」も1面トップで報道しました。
私も、グレタさんの訴えを新聞、ネット等で読みました。 国際連合での本格的討議が、22年前の1997年の京都会議。 それから18年たって2015年に、「地球温暖化」防止の目標を義務付けた「パリ協定」が締結されました。 グレタさんの訴えはこうした事実を踏まえた上での厳しいものでした。
グレタさんは、「人々は苦しみ、死にかけ、生態系全体が崩壊しかけている。 私たちは絶滅に差し掛かっているのに、あなたたちが話すのは金のことと、永遠の経済成長というおとぎ話だけ、何ということだ」と告発し、世界の政治指導者を糾弾しました。
日本共産党は、綱領のなかでも地球環境問題を重視し、次のよううに規定しています。(現綱領は2004年1月採択)
「-多国籍企業の無責任な活動を規制し、地球環境を保護するとともに、一部の大国の覇権主義をおさえ、すべての国の経済主権の尊重および平等・公平を基礎とする民主的な国際経済秩序の確立をめざす」(「第4章 民主主義革命と民主連合政府ー第12節)
不破さんは、今年3月発刊した「『資本論』のなかの未来社会論」のなかで、次のように述べています。(同書 52、54頁)
「私は、4億年ものあいだ、地上での生命体の進化をささえ、人類の誕生と進化を守ってきた地球大気を『生命維持装置』と呼んでいます。 この『生命維持装置』に1860年頃を転機として、変化が起き、大気中の二酸化炭素の増大という危険が始まったのです」
「なにが、この危険な転機をひきおこしたのか。 答えは明らかでした。 最大限の利潤を求めて、時には、『大量生産、大量消費、大量廃棄』をスローガンに、ひたすら生産の拡大を追求してきた資本主義の産業活動が、地球史が4億年もの時間をかけてつくりあげてきた『生命維持装置』を破壊し始めたのです」
「『地球温暖化』は、まさに資本主義そのものがひきおこした人類社会の危機です。 この危機を解決する力を発揮できるかどうか、それは、資本主義社会が21世紀に生き残る資格があるかどうかが問われる問題だということを、声を大にして言わなければなりません」