じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「二つのアザミ」

2020-07-14 19:45:15 | Weblog
★ 中学校の期末テストが終わった。いつもながら精魂が尽きる。生徒たちのテスト結果だけが楽しみだ。

★ 中学3年生の国語、テスト範囲に堀江敏幸さんの「二つのアザミ」という短い文章が入っていた。堀江さんの少年時代の「アザミ(薊)」体験を記したものだ。その作品の中で宮沢賢治の「種山ケ原」と梶井基次郎の「闇の絵巻」が紹介されていたので読んでみた。

★ 「種山ケ原」は牛を連れて兄やじっさんのいるところに弁当を届ける少年の話。牛が逃げ出してその後を追っているうちに、不思議な空間に迷い込む。その中で、くっきりとした薊の花が登場する。最後は事無くしてエンディングなのだが、幻想的な心象が印象的だ。

★ 「闇の絵巻」は、作者が山間の療養地で暮らしていた体験から「闇」の深さを描いている。電気が普及し、明るさに慣れてしまった私たちには梶井の「闇」は恐ろしい。闇にも濃淡があり、一つの電灯がなお一層闇を深めるところが印象的だった。作品の前半で「裸足で薊を踏んづける!」という表現が出てくる。「絶望への情熱」というのが印象的だった。

★ 連日の寝不足。今夜はゆっくり眠れそうだ。

コメント (2)