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卍の城物語

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ゴーマニズム宣言 SPECIAL 「天皇論」/小林よしのり

2010-02-01 02:08:47 | 
「天皇」とは一体何者であるか?
その疑問がスッキリ解決してしまうのが本著である。

お馴染み「ゴーマニズム宣言」のスペシャル本「天皇論」が発売されたのは去年だが、今でも増刷が掛かり売り続けているのは、小林よしのり独特のユーモアとわかりやすい漫画解説、そして膨大な資料を参考とした徹底した事実考察である。

日本国の「象徴」と教わった程度の現在の義務教育のレベルでは、天皇という存在は靄がかかった神秘的な位置としてでしか捉えられざるを得ない。

本著では皇室の基礎知識から、皇室祭祀、日本神話から成る歴史まで丁寧に記されている。
万世一系の天皇が国家元首として今日まで存在し得た奇跡。
終戦後、GHQ統治下に於いても、皇室は護持されたという奇跡。
それは2670年の伝統が成せる業であったという事実。

明治維新から大東亜戦争まで、戦争に利用された武人としての天皇が、自己の身分・生命を顧みず、国民の生命を第一に考えてポツダム宣言を受諾し、玉音放送にまで至ったか。
戦後には縮小された皇室ながら、国民の支えとなり、日本は高度経済成長し、何不自由ない暮らしの出来る国家になったか。

特に近代に於いては天皇の存在は偉大であったが、現代に於いては、目を覆いたくなるような皇室のバッシングが目に付く自由主義が跋扈する情けない有り様。

天皇制度反対などと現を抜かすカルトたちが、実際教育現場に入り込んで洗脳しているという事実もあるのだから恐ろしい。
聖徳太子を厩戸皇子と称し、更には聖徳太子は存在しないという怪説まで飛び出し、そして源頼朝が鎌倉幕府を成立した年号さえ改竄されているのは、全て天皇が絡んでいる為に、反天皇分子が働いた策略だというのには驚いた。

私自身の無知もあるが、年号は天皇が崩御するたびに変わるもんだと思っていた。
そして現在の祭日が元来、どういう行事が催される日なのかは全くもって知らなんだ。

皇室祭祀は如何に大変であり、大事であり、それは日本国民の為に行われているという事が初めて知ることが出来、それに加えて儀式、執務、国賓歓迎、訪問、式典などもあるのだから、天皇陛下の精神性の高さには感服するばかりである。

一般参賀や、地方訪問に於いての、国民の日の丸を振る姿を見る度に、日本もまだまだ大丈夫だと安心出来るのであるが、それもある程度の年齢までになってしまうのは仕方なく、歴史教育としての天皇知識は末端から教え込むべきであるが、現在の教育現場では絶対的に無理なので、本著は小中学校の図書室に常備されておいて然るべきであろう。

この本を読む事によって、欠けていたパズルのピースが嵌めこまれる様な、日本人としての存在意義が天皇を通して確認出来る、そんな有り難い内容なので必読されたし。

オススメ度(本評価)・☆☆☆☆☆

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