■九江(煙水亭)~廬山(白鹿洞書院)~石鐘山~景徳鎮
朝は、九江市内の甘棠湖に浮かぶ煙水亭を訪ねる。ここは三国志ゆかりの地で、呉の大都督・周瑜が水軍を調練した指揮台(点将台)の跡と伝える。白楽天の『琵琶行』もこの地で詠まれたもの。出だしは「潯陽江頭、夜、客を送る」でしたね。白楽天は、江州(=潯陽、まさにこの九江)の司馬に左遷され、失意のうちにあった。いろいろと歴史と文学の伝統が重層して、感慨深い。
廬山のふもとに戻って、白鹿洞書院に立ち寄る。創建は唐代にさかのぼるが、南宋の朱熹(朱子)が学を講じたことで有名。同行の友人と、朱熹って田舎学者だったんだね(広瀬淡窓みたいな?)と言い合う。
さらに石鐘山に登る。ようやく脚の筋肉痛がおさまってきたところで「山」と聞くと、びくびくしてしまうが、なんとかクリア。鄱陽湖(はようこ)と長江の交わる様子が、水の色で遠望できる。突如、歴史は近代に飛んで、曽国藩の立像あり。
景徳鎮市に到着。まずは、景徳鎮の歴史全般を学ぶことのできる陶磁館に向かう。周辺には高級そうな陶磁器の店がウィンドウをつらね、むかし訪ねた有田の町を思い出す。…ところが、景徳鎮陶磁館は改修工事のため休館中。「いちばん素晴らしい作品は、明日、官窯博物館で見られますから大丈夫です」とガイドの朱さんは言うが、どうも今回の旅行、博物館に関してはツキがない。やや早めにホテルにチェックイン。
夕食の際、ガイドさんから明日のスケジュールについて相談される。訪問先として「楽平古鎮」というのが入っているが、これはどこのことか、という。何をいまさら…という感じだが、中国の手配旅行のアバウトなこと、かくの如し。企画を立てた友人は、別の旅行社のパッケージツアー(※たとえば、ユーラシア旅行社「仙境物語」)に入っていた見どころをそのまま真似たので、詳しいことはわからない、と答える。「楽平鎮」という町はあるが、景徳鎮市内から往復4時間はかかるので、午前中のスケジュールが、かなり忙しくなる。「どうしましょうか?」と、暗に取りやめたい様子。こちらの企画に対応する見積を出しておいて、それはどうよ、と思うのだが、何しろここは中国である。まあしかし、午前中の見学先だって、今日の博物館みたいに、行ってみたらやっていない、ということもあるので、午前中のスケジュールの消化次第で、とお願いする。
そのあと、朱さんが、ホテルの中に「楽平鎮」出身の従業員がいることを聞き込み、村(鎮)の有力者に連絡をつけてもらう。先方は歓迎ムードで、見学に来るなら迎えにいく、と言っているそうなので、なんとかなりそうな雰囲気。
(8/24記)
朝は、九江市内の甘棠湖に浮かぶ煙水亭を訪ねる。ここは三国志ゆかりの地で、呉の大都督・周瑜が水軍を調練した指揮台(点将台)の跡と伝える。白楽天の『琵琶行』もこの地で詠まれたもの。出だしは「潯陽江頭、夜、客を送る」でしたね。白楽天は、江州(=潯陽、まさにこの九江)の司馬に左遷され、失意のうちにあった。いろいろと歴史と文学の伝統が重層して、感慨深い。
廬山のふもとに戻って、白鹿洞書院に立ち寄る。創建は唐代にさかのぼるが、南宋の朱熹(朱子)が学を講じたことで有名。同行の友人と、朱熹って田舎学者だったんだね(広瀬淡窓みたいな?)と言い合う。
さらに石鐘山に登る。ようやく脚の筋肉痛がおさまってきたところで「山」と聞くと、びくびくしてしまうが、なんとかクリア。鄱陽湖(はようこ)と長江の交わる様子が、水の色で遠望できる。突如、歴史は近代に飛んで、曽国藩の立像あり。
景徳鎮市に到着。まずは、景徳鎮の歴史全般を学ぶことのできる陶磁館に向かう。周辺には高級そうな陶磁器の店がウィンドウをつらね、むかし訪ねた有田の町を思い出す。…ところが、景徳鎮陶磁館は改修工事のため休館中。「いちばん素晴らしい作品は、明日、官窯博物館で見られますから大丈夫です」とガイドの朱さんは言うが、どうも今回の旅行、博物館に関してはツキがない。やや早めにホテルにチェックイン。
夕食の際、ガイドさんから明日のスケジュールについて相談される。訪問先として「楽平古鎮」というのが入っているが、これはどこのことか、という。何をいまさら…という感じだが、中国の手配旅行のアバウトなこと、かくの如し。企画を立てた友人は、別の旅行社のパッケージツアー(※たとえば、ユーラシア旅行社「仙境物語」)に入っていた見どころをそのまま真似たので、詳しいことはわからない、と答える。「楽平鎮」という町はあるが、景徳鎮市内から往復4時間はかかるので、午前中のスケジュールが、かなり忙しくなる。「どうしましょうか?」と、暗に取りやめたい様子。こちらの企画に対応する見積を出しておいて、それはどうよ、と思うのだが、何しろここは中国である。まあしかし、午前中の見学先だって、今日の博物館みたいに、行ってみたらやっていない、ということもあるので、午前中のスケジュールの消化次第で、とお願いする。
そのあと、朱さんが、ホテルの中に「楽平鎮」出身の従業員がいることを聞き込み、村(鎮)の有力者に連絡をつけてもらう。先方は歓迎ムードで、見学に来るなら迎えにいく、と言っているそうなので、なんとかなりそうな雰囲気。
(8/24記)