見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

相模国の往時をしのぶ

2005-05-06 00:13:25 | 行ったもの(美術館・見仏)
○松岩寺(平塚市)~八剱神社~王福寺(大磯町)~神揃山「国府祭」~六所神社~法金剛院(国府津)

 5月5日の子供の日、平塚駅からバスで松岩寺へ。ここには、もと、国指定重要文化財の木造不動明王(平安後期)がお祀りされていた。現在は徒歩で5分ほど離れた八剱神社(やつるぎじんじゃ)の保有となっている。ただし、公開は1月と9月の28日のみなので、今日は、自治会の集会所の前に建てられた収蔵庫だけを見て過ぎる。

 しばらく歩いて大磯町に入り、王福寺に到着。藤原時代初期の薬師如来が安置された収蔵庫は、ちょうど別の拝観客のために開いていて、奥様が「どうぞ」と声をかけてくださった。寺の者が誰かいるときはいつでも参拝を受け付けているが、前もって連絡をもらえればありがたいとのことである。ただし、雨天の場合は、予約があっても、どんなに大勢でも拝観不可とのこと。

 大磯の西部、神揃山(かみそろいやま)に近づくと、触れ太鼓の音が高くなる。今日は「国府祭(こうのまち)」というお祭りが行われており、正午から「座問答(ざもんどう)」という神事がこの山で行われるのだ。

 相模国一ノ宮寒川神社の宮司と、二ノ宮川匂神社の宮司が、それぞれ、虎の敷き皮を神前に近づけあって、相手より優位に立とうとする。すると三ノ宮の比々多神社の宮司が割って入り、「いずれ明年まで」という仲裁の言葉でその場を収めるというものだ。この間、5分ほど。円満解決と言えば聞こえがいいが、要するに結論を先送りしているだけで、いまどきの政治家みたいだ。でも、千年も先送りを続けているのだからエライかもしれない。このあと、場所を移して、鷺舞、神輿の山下りなど、神事が続く。

■国府祭(大磯町観光協会)
http://www11.ocn.ne.jp/~oiso/04kouno-report.htm

 それから国府津の宝金剛寺を訪ねる。残念ながら寺宝の数々は拝見できなかったが、気さくなご住職に、お茶とケーキを出していただいた。この日は夏のような日差しの上に、朝から露店の焼きそばしか食べていなかったので、国府津駅からの道すがら、同行人とともに「水分がほしい」「糖分も~」と音をあげていたのを、仏様(薬師如来)に聞かれていたのではないかと思った。どうもありがとうございました。

■國府津山 寳金剛寺
http://www.hohkongohji.jp/index.html
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