「柳の下の二匹目のドジョウ」という言葉がある。
ご存知の方も多いと思うが、辞典によると「一度柳の木の下でドジョウを捕まえたからといって、いつも柳の木の下にドジョウがいるとは限らないことから、たまたま幸運なことがあったからといって、いつも同じようにそれを得られるわけではないということ。 」
ところが、その「二匹目のドジョウ」が居たんですよねえ、しかももっと上質なドジョウが!(笑)
以下、経緯を記してみよう。
このたびのスーパーツィーター騒動も前々回の記事のように「フルレンジ+高音域の味付け」でようやく「自然な佇まい」となって一段落をみたわけだが、あまりの上出来ぶりに味をしめてこのやり方だと別系統のシステム「AXIOM300+ワーフェデールのコーン型ツィーター」にも、適用できるかもしれないと気が付いた。
思い立ったが吉日、すぐに行動にとりかかった。
左の画像が元のシステムで、右が新しいシステム。
な~に、SPボックスの上に載せているツィーターを「ワーフェデールのコーン型ツィーター」から「JBL075ツィーター」(以下、「075」)に取り換えただけだが、その鳴らし方となると月とスッポンほど違う。
元のシステムでは、ディバイディング・ネットワークを使ってクロスオーヴァー4000ヘルツ(12db/oct)で中低音域と高音域を2分割していたのだが、今回のケースでは「AXIOM300をフルレンジとして使い、075は味付け程度に使う」という、まさに「スーパーツィーター」のときの二番煎じだが、「グッドマン+JBL」の意外な組み合わせに誰もが眉を顰めるに違いない。しかし、結果は大いにGOOD(笑)。
50年近くなるオーディオに飽きない理由の一つ、それは自由奔放さにあると秘かに睨んでいる。
それにしてもワーフェデールの音も気に入っていたのだが「もっといい音にならないか」という欲の深さと移り気には自分ながら呆れてしまうが、むやみやたらにやっているわけではなく「シンプル イズ ベスト」でディバイディング・ネットワークを使わない共通のメリットはやはり無視できない。
075をローカットするマイカコンデンサーには「スーパーツィーター」のときの残りの2個を使って「0.1+0.075=0.175」でバッチリだった。なにせ075はジャズのシンバルの再生にはたいへんな威力を発揮するがクラシックとなると弦の響きが人工的になってはなはだよろしくないが、こういう味付け程度の使い方だとだとまったく気にならない。それに能率が108dbもあってメチャ高いのでスーパーツィーター代わりにも十分使えるのが心強い。
また、何よりも「AXIOM300」をフルレンジで使えることのメリットは大きかった。音を聴くのではなく、音楽を聴くのならやっぱりグッドマンのアルニコ・マグネット型に尽きるようで渋くて品のいい弦の響きは惚れ惚れするほどで他のユニットの追随を許さない。また、公称の周波数帯域が12000ヘルツまで伸びてはいるものの単なる味付け程度でもツィーターがあるのとないのとでは大違い。
本来の使い方であればグッドマンの専用ツィーター「トレバックス」を使うといいのだろうが、稀少品とあって滅多に出てこないし、こういう音が出てくれればトレバックスは別に欲しくもない。
それにしてもスーパーツィーターの導入のおかげで巡り巡ってグッドマンがうまく鳴ってくれたわけで、むしろ目的以上の効果をもたらしてくれて非常にヨカッタ!
スピーカー周りの作業がひととおり終えると次は組み合わせるアンプの物色に移った。スピーカーが変わったのだからその能力に応じてもっと相性のいいアンプがきっと出てくるはず。
2日がかりの実験の結果、予想に違わずこれまでダメだったアンプが見事に息を吹き返したんですよねえ。
以下、続く。