つい先日のブログ「読書コーナー」で県立図書館に返却したはずの本が行方不明になっている話題をご記憶だろうか。
昨日(28日)が返却期限になっているので、いよいよ白黒を決着させるために眦(まなじり)を決して図書館に向かった。
1冊でも「未返却扱い」だとすべての本(10冊)が借りられなくなるのでことは重大ですぞ(笑)。
図書館の「中央カウンター」で、係りの方に「もう一度館内を探してくれませんか。それでも見つからないときは事故処理に応じます。本を弁償してもいいですから」
と、言い残してから新刊コーナーへ足を向けた。そして20分ほどあれやこれや散策してから再び中央カウンターへ。
「どうでしたか?」すると係員の方が「探してみたらありました」と、しおらしそうに現物を持ってきた。
やっぱり・・・。
「いったい、この落とし前をどうつけてくれるんだ!」と、喚きたくなったが教養が邪魔して自制した(笑)。
「見つかったのはいつですか? 早く連絡してくれたらよかったのに」と恨み言をいうと、「ハイ、たった今見つかりました」
どうもそういう気配ではなかったので「ウソを言うな」と言いたかったが、こればかりは証拠がないので「水掛け論」になってしまう。
ま、いっか・・・。人間がやることだからミスは起こる。
この一件で、これから返却するときには「スマホ」で撮っておく癖をつけておくことにした。
この日も図書館の駐車場に着くなり、クルマの助手席に5冊の本を置いてパチリ。
慌てていたので「焦点呆け」でした(笑)。
もう一つ読書がらみの話を。
いつぞやのブログで古今東西のミステリーの最高峰として紹介した「Yの悲劇」(エラリー・クイ-ン)だが、メル友の「I」さん(東海地方)から「読みましたよ!」とご連絡があった。
「なるほど名作ですね。深い!!
この作品は、以前一度借りましたが、1行目から入りにくくて、読まずに返却したものでした。今回はなんとかプロロ-グを通過して読み進めることができました(笑)
緻密な作品ですね。
実は、中盤で、犯人はジャッキー・ハッターだと思ったのですが、自分の中で動機が成立せず断念! 後半にマーサ・ハッターを犯人と想定しましたが、やはり動機がわからず断念! 要するにお手上げ!
動機の構成の完璧さに参りました。根拠を一瞬だけ或いはひとことだけ示すのではなく、ストーリーの中で示していますね。ミステリーはこうでなくては。いやあ、面白かったです。」
以上の通りだが、「好きな本」で意気投合するのは音楽でいえば「好きな曲目」が一致するのと同じで、まるで「百年の知己」に巡り会ったような気がしますね。
その「I」さんが、つい最近ブログをはじめられた由。
タイトルは「ジャズとテニスの雑記帳」。
「雑記帳」と銘打つところがいかにも偉ぶらない「I」さんらしい。「自慢」とか「見栄」「上から目線」とはまったく無縁の飾らない方である。
ブログのモットーを次のとおり設定されている。
〇 テーマはシンプルに
〇 表現も簡潔に、欲張らず
〇 批判は控えて、愛されるように・・少なくとも初めは(笑)
あの「名言」(末尾に紹介)を遺したジャズマン「エリック・ドルフィー」の大ファンで、オーディオにも精通されている「I」さんの記事なのでこれから楽しみが一つ増えた。
“When you hear music, after it’s over,
it’s gone in the air.
You can never capture it again. ”
「音楽を聴き終った後、それは空中に消えてしまい、二度と捕まえることはできない」
この言葉は、音楽が「時間の芸術」であることを再認識させてくれますね。