「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

大山鳴動して鼠一匹

2019年09月24日 | オーディオ談義

前々回からの続きです。

せっかく休暇中だった「AXIOM80」(復刻版)を表舞台に登場させたのはいいものの、自然な響きという長所とは裏腹に迫力に乏しいという短所が織り交ざって、簡単に決着がつかないところがいかにもオーディオらしいところだ。

奥が深くて、飽きない所以でもあると言いたいところだが、これは半分負け惜しみの捨て台詞(笑)。

ついでに、今回気が付いた実体験によると「フルレンジ」ユニットを低音域専用に使うのは問題ないが、中高音域専用に使うとやや歪み気味の音になるような気がしている。

フルレンジの場合、低音域への入力があってこそ中高音域が生きる設計になっているのかな?

この辺は多くの大先輩たちがご意見をお持ちだと思うがはたして。

いずれにしても満足度には合点がいかないが、折角だから当分の間これで聴いてみるとするかな・・。

ところで、ハイスピードに恵まれたAXIOM80を使うときに要注意なのは低音用のユニットとのバランスで、音のスピードの差が目立たないことが一番だが、駆け付けてくれた仲間によると「違和感はありませんよ~」とのことでひと安心。

次に、いよいよ相性のいいアンプの選択に移った。低音域と中高音域のユニットが両方とも「英国製」なので、まずは英国マツダの「PP5/400」シングルアンプで実験。

   

 
日頃からこのシステムはプリアン無しでDAコンバータ(dCS「エルガー・プラス」)からの直結で使っているのだが、前段管を「LS7」(GEC)にするとオーバーパワーの歪み気味になってあまりよろしくない。

そこで画像のとおり、「μ(みゅー)=増幅率」が一段と低い「GSX-112」(1930年代製)を使うと今度は相性が良くて豊かな情報量とともにしっくり落ち着いた音になった。

このところずっと待機中の球だったが、古典管の専門家から手に入れたもので「知る人ぞ知る」簡単に手に入らない希少な真空管だが、まったくどこで出番が回って来るかわからないのが真空管オーディオの妙味といったところかな(笑)。

とにかく今回の一連の実験では「トリタン・フィラメント」の魅力全開といったところで、この「GSX-112」の実力発揮が一番の収穫だった。

本命が決まってひと安心だが、丁度仲間も一緒にいることだしと今度は久しぶりに「6SN7」アンプを引っ張り出してみた。

    

我が家で一番コストがかかっていない真空管アンプである。ところが、予想に反してシンプルな回路が功を奏してか音声信号に対する応答性がメチャ早いのである。

「音のスピードはこれが一番です。パワー不足もそれほど感じませんよ」と、仲間がやたらに感心していた。

球の構成は前段管が「ECC35=6SL7」(ムラード)、出力管が「6SNGT」(シルヴァニアのクロームトップ)、整流管が「GZ32」(ムラード)、出力トランスが定評のある「TRIAD(トライアッド)」(アメリカ)といった具合。

出力はたかだか1ワット前後だと思うが「山椒は小粒でもピリリと辛い」を地で行くとはこういうアンプを指すのだろう。

あとは「音響空間を漂う音の余韻」みたいな魅力が加わってくれれば申し分なし。

これでやや消化不良気味に終わった今回の一連の騒動はお終いです。

結局「大山鳴動して鼠一匹」ですかね、どうもお騒がせいたしました(笑)。

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