「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

よき友三つあり

2017年10月31日 | 独り言

昨日(日本時間:2017.10.30)のMLBのワールドシリーズ第5戦「アストロズ VS ドジャース」は、稀にみる好試合だった。

抜きつ抜かれつのシーソーゲームで打撃戦を展開し、結局5時間以上に及ぶ熱戦の末「13対12」でアストロズの勝利に終わったが、これまで限りなく野球の試合を観戦してきたが間違いなくこれがベストゲーム。生きているうちにこんなに「手に汗握る」試合に巡り会えてほんとにラッキーだった。

閑話休題

日本文学史上有数の随筆文学とされる「徒然草(つれづれぐさ)」(1330年:兼好法師)。

およそ700年前に書かれたものだが「人生の教訓」や「警句」などがいたるところに散りばめられており、現代にも通用することばかり。

たとえば誰もが関心を持つ「生老病死」(第155段)についてこういう記述がある。

「生まれること・老いること・病・死。これらが移り来る事は、季節以上に速い。四季はそれでもやはり決まった順番があるが、死ぬ時期には順番がない。死は前からばかり来るものではない。いつの間にか、後ろに迫っている。

人は皆死ぬことを知っていて、待っていても、それほど切迫した状態ではない時に、自覚なしにやって来る。沖の干潟ははるか遠いといっても、足元の磯から潮が満ちているのと同じである。」

人生の本質は昔から少しも変わっていないことを思い知らされるが、
第117段には「持つべき友達」として3つのタイプが挙げられている。

「よき友三つあり。一つはものくるる友、二つには医師(くすし)、三つには知恵ある友」

世俗とは縁を切ったはずの兼好法師にしては「ものくるる友」とはやたらに現実的だが(笑)、まあ「気前のいい友達」というぐらいの意味だろう。そのほかの「医師」も「知恵ある友」も今の物差しでも十分理解できる。

これを自分に当てはめるとどうなんだろうと考えてみた。

「よき友三つあり。一つは気前のいい友、二つにはオーディオに詳しい友、三つにはパソコンに精通した友」と、いったところかな(笑)。

先日、急にパソコンがうんともすんとも動かなくなった。目を付けたオークションの落札日が目前に迫っているので流石に慌ててしまった。

毎日、朝から晩まで酷使しながら6年近く経過しているパソコンなのでおそらく寿命だろう。すぐに近くの大型電気店に駆け込んで「買い換えるので今日中に何とかできませんか」。

質素倹約をモットーにしているけれど、毎日多大の恩恵を被っているパソコンの
代金だけは少しも惜しいとは思わないのが不思議だ(笑)。

スムーズに商談成立し、お手頃のパソコンを購入することにしてその日の夕方には専門スタッフが設定に来てくれた。

ほっと一息。

どうにか新しいパソコンに馴染んでくると急に欲が出てきた。古いパソコンに保存していた映像やメル友との過去メール、登録しておいた膨大な「お気に入り」の記事などを引っ張り出して新しいパソコンに移せないものか・・。

ふとMさん(大分市)の顔が浮かんだ。アンプの製作にメチャ精通した方だが、たしか友達のパソコンを修繕したという話を小耳にはさんでいたことを思い出した。

連絡してみると「早く相談してくれれば良かったのに~。おそらく新しいパソコンを購入しなくて済んだと思うよ。」

翌日、さっそく我が家にお見えになって故障したパソコンを弄り回してもらいデータをすべて引き出して新しいパソコンに移行してもらった。凄いっ!

おまけに、ハードディスクを入れ換えてもらって故障したパソコンが見事に蘇ったのには感激。こんなことなら新しいパソコンを購入する必要がなかった!

まあ、2台体制の方が安心ではあるが・・。

「パソコンは消耗品なので故障はつきものだと考えておいた方がいいです。いつ故障してもいいように予備のハードディスクで2台ともバックアップしておきましょう。」

まことに至れり尽くせりなので、感謝のあまり「手間賃と材料代を支払いますので遠慮なく仰ってください。」

「ああ、ハードディスクの代金だけいただいときます。オークションでまとめて落札したので安上がりで済みました。」とのことで、ほんとに雀の涙の金額をお支払いした。

まったく、Mさんは理想的な「よき友」である(笑)。

また、パソコンの修理のさなかに話が弾んでTRアンプに及び、Mさんは自作マニアなのでご自宅に在庫が山ほどあって、そのうちの1台をお借りすることになった。

   

TRアンプで鳴らす「低音域」にはかねがね試してみたいと思っていた。以前、ケンウッドの非磁性体アンプ「01-A」を持っていたが、図体が大きすぎるし、重すぎるしで持て余したので処分したが、これなら気軽に使えそう。

画像右側の大きなトランス2個はインピーダンスのマッチング用とのこと。このTRアンプは4Ω出力がベストなので8Ωと16Ωのスピーカーをつなぐときに結線するものだが、同時に暴走が起きた時のスピーカーの破損防止も兼ねている。

「それなら安心ですね」と、JBLのD130「イン・ウェストミンスター」(500ヘルツ以下)に繋いで鳴らしてみた。

ちなみに500ヘルツ以上を分担する「AXIOM80」(ウッドホーン付き)を駆動する真空管アンプは「PX25シングル」。

TRアンプと真空管アンプの組み合わせとなると音色の違いが一番の懸念材料だったがMさんともども「まったく違和感がありませんね~」 。

明らかに低音域の駆動力が向上し量感と引き締まったレスポンスに恵まれて、ストラヴィンスキーの「春の祭典」(ゲルギエフ指揮)のスピーカーが壊れんばかりの低音を久しぶりに堪能した。

JBLのD130(口径38センチ)は能率が103db(カタログ上)もあるくせにかなりのハイパワーアンプで鳴らさないと思い通りに言うことをきいてくれない。このユニットを使っている方ならきっと思い当たるはず。

「これ、気に入りましたのでしばらく貸してくださいよ。」「ああ、いいですよ。」

まったくMさんは究極の「よき友」なのだ(笑)。

  



 

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