「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオの闇は果てしなく深い

2022年07月11日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

左チャンネルのSPボックスは元のまま、右チャンネルのボックスは前回の既述どおり新たな仕組みを施して耳を澄ませたところ、右側の方が圧倒的に良かった。

音が明るい、響きが豊かで屈託がない、それぞれの楽器に深い奥行感が出てきた、低音域の量感が増えた感じがする、など期待以上の成果に驚いた。

たった1枚の小さなビニールを底板に敷くだけでこれだけ変わるのだからオーディオの闇は果てしなく深い(笑)。

小躍りしながら、ためらうことなく左チャンネルについても同様の作業に取り掛かって無事終了。

その日は終日、いろんな曲目を聴きまくりながら「ええ音やなあ・・」とご機嫌。これが「バラ色の人生」というやつだろうか(笑)。

で、翌9日(土)の早朝のこと、およそ1か月ぶりにオーディオ仲間の「Y」さんのご尊顔を仰ぎたくなった。

「AXIOM80を弄ったところ、どうやら満足できる状態です。聴きにお見えになりませんか」

「ハイ、それではいつもの13時半ごろに伺います」

「Y」さんには我が家のシステムに変化が起きたときは必ずといっていいほど来ていただいてアドバイスをいただいている。

もちろん、まるっきり鵜呑みにするわけではないが、冷静な第三者の視点からのご意見はハッとさせられることが多い。

で、実際にお見えになるとなると、できる限り最高の状態に整えておきたいので、さっそく大分市郊外の「DIY」店に走って箱の内部の重しとなる「鉄筋」を買った。クルマで45分ぐらいかな。



長~い2本の鉄筋を30cmおきに切ってもらった。1回の切断料が50円なり(笑)。これらを左右のボックスの底部に四方均等に敷き詰めた。そして既存の「水入りのダンベル」はボックスの上に置くことにした。

何しろ板の厚さが「1.5cm」の軽い箱だから、それなりの重さにした方がボックス全体の振動のためにはいいと思っている。

作業がぎりぎりに間に合って、13時半きっかりにYさんがお見えになった。

Yさんは大きな高齢者保養施設の理事長さんであり、立場上の慣れもあるのだろうか、一切の忖度なしに「歯に衣」を着せずストレートに発言される。

正直言ってカチンとくることもあるが、それ以上にメリットの方が大きい(笑)。

「明らかに(音が)変わりましたね。以前と比べて焦点がピタリと合ってる感じです。一段とレベルアップした感じですが、インシュレーターの効果もあるんじゃないですか」と初めから好評。



お気に入りの「AXIOM80」にはいつも好意的な見方をされるが、今回はさらに輪をかけた感じ。

せっかくの機会だからと、駆動するアンプを3台順次取り代えていった。

アンプとスピーカーは持ちつ持たれつの関係だが、AXIOM80はアンプ次第でガラッと音が変わる。言い換えるとアンプの選り好みが激しい。

初めが「2A3シングル」次いで「6AR6シングル」(三極管接続)、そして最後が「071シングル」(SRPP回路)。

いずれもインターステージトランス無しのアンプである。私見だがAXIOM80のハイスピードに対応するためには「インター・・」は無い方がいい気がしている。



その結果、Yさんの好みの順番は「071」「6AR6」「2A3」となった。つまり尻上がりに評価が上昇したことになる。

「071があればもうほかのアンプは要らないんじゃないですか」というほどの惚れ込みようだった。

「アメリカの出力管の系譜は「71A→45→50→2A3」となっており、よりパワーが増していっていますが、音の質感とスピードでは71Aが一番かもしれませんね」と申し上げたことだった。

また、71A系といっても当時はメーカーが乱立していて多種多様、その中でも「071」は「171」(トリタン・フィラメント)と双璧とされる真空管だから能力を存分に発揮した可能性もある。

夏場は窓を開け放すことが多いので、やや低音域が弱い「071」はここしばらく控えに回っていたのだが、このたびのSPボックスの改造によって低音域の不満も見事に解消し再び「檜舞台」へと躍り出た感じ、かな。

この日は二人して3時間ほど、クラシックからジャズ、ポピュラー、歌謡曲までいろんな音楽ソースをみっちり聴き耽ったが、いっさい破綻を見せることがなかった。

「これでもう満足、何も言うことはない」という雰囲気が漂った(笑)。

最後に、プリアンプを当初の「マランツ7型」(出力管は13D3)から「安井式」(これも出力管は13D3)へと取り代えてみた。

前者はあまりにも超繊細なので短時間の試聴向き、その一方、後者は「線が太くてゆとり」があり長時間の試聴向きとのこと。

お客さんを唸らせるとしたら「マランツ7型」かな(笑)。



この内容に共感された方は励ましのクリックを →

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« AXIOM80への新たなチ... | トップ | 読書コーナー~飛ばないトカゲ~ »
最新の画像もっと見る

オーディオ談義」カテゴリの最新記事