筑後40年以上ともなると、家のあちこちが傷んでくる。
通りに面した玄関の裏側にあたる小さな庭のベランダが風雨にさらされてボロボロに傷んできたので知り合いの大工さんに修理してもらった。
ついでに、カボスの木が大きくなり過ぎてうっとおしくなったのでバッサリ枝葉を落としてもらった。これで夏の時季の「やぶ蚊」が減るに違いない。
「カボスは切った方がよく果実が成りますよ」とのことだが、再度結実するのには2~3年はかかるそうで、ま、いっか~。
見積もりに1日、そして実際の工事が2日ほどで済んだが、大工さんなので当然大きな「脚立」を持って来られている。
で、ここぞとばかりオーディオルームの天井に「卵トレー」(厚紙)をぶら下げてもらうことにした。定在波の防止を含めて「ルームアコースティック」の改善である。
「まあ、やってみなくちゃ(効果が)分からん」というところだが、すると思いがけず家内から強力な横槍が入った!
「お願いだからそれだけは止めて・・、お客様が見えたときに恥ずかしいし、それを止めきれなかった私も同じ目で見られるから」
この歳になると夫婦円満のために大概のことは譲歩するのだが、ことオーディオとなると大切な「聖域」なので、「・・・・」とダンマリ戦術を決め込んだ(笑)。
ついでに、ふと、オーディオ愛好家って一般的にどういう目で見られているんだろうという思いに耽った。
ご当人はトライした結果に一喜一憂しながら、ごく真面目の積りだが傍から見ると、呆れかえりを通り越して「滑稽」に映っているかもしれないですね(笑)。
アンプやスピーカーをズラ~ッと並べるのはまだ可愛げがあるほうで、これが「ルームアコースティック」となると、ますます奇妙の度が増しそうな気もする。
この行き着くところ、結局「オーディオは見た目も大事だ」、「いや、音さえ良ければ見た目なんかどうでもいい」という論争に落ち着く。
自分なんぞはもちろん限度はあるにしても明らかに「見た目なんかどうでもいい」派に属するが、読者の皆様はどちらに与(くみ)されますか。
何はともあれ、大工さんに手伝ってもらい「卵トレー」をぶら下げた後でサウンドを聴いてみると、心なしか豊かで柔らかくなったみたいで、「これでいいのさ~♪」(笑)。
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