赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『どんぐり ころちゃん』 & 『都会のアリス』

2013-09-26 07:01:44 | 日記
みなみじゅんこさんが、新刊絵本をだされました。『どんぐり ころちゃん』(アリス刊)わらべうたを絵本にした、おかあさんとこどもがうたいながらページをめくれる絵本です。
きれいなシルクスクリーンで描いた、ころちゃんがかわいい!!
今、こういう、かわいさって、うけていますよね。きっと、たくさんの人に手にとってもらえるでしょう。

みなみさんは、話し方から、独特のおだやかなやさしさをもっている方です。じっと、絵本をみていたら、ころちゃんがみなみさんにも見えてきました。
絵本も、お話もどこかその人を写すんですね。

そして、本屋を歩いていて、衝動買いをした本があります。装丁のかわいさと、めくった時の挿絵の美しさ。そしてタイトル!
『都会のアリス』 石井睦美・著 岩崎書店 です。  挿絵は 植田真さん


まず、文章がすてき! アリス(佐知子)の一人称がかかれているのですが、テンポよく、言葉がスキップしてるように軽やかで、それでいて、合間、合間に人生で大切なことも匂わせています
 軽やかさに吸い込まれるように、一気に読んでしまいました。読後感もとてもよかったです。
中でも、わたしが一番好きなのは、赤いコートをきた小さなアリスに出会うところ。不思議な場面をかわいく美しく描いています。
「わたしはアリス、どんなことがあってもへこたれないの」
なんか困った時、ふんばれる気がするような力があるセリフ。繊細な中にそういう強さを秘めた石井睦美さんは、やっぱりきっとアリスの雰囲気を写しだしているのでしょうか?

でも、それなのに、わたしが一番感じた感想は、「ああ、ものわたりのいい夫で、うらやましいな」です。わたしもぼんやりする旅に出たいって、まっさきに思ってしまったから。我が家はだれも「いいよ」とか「いってきなよ」っていわず、「ごはんは、どうするの?」とか文句をいいそう
ごはんなんて、コンビニでいくらでも売ってるのにね!
でも、わたしの友人によれば、そういわれても行ってしまえばいいってことみたい。その勇気が少しかけているのでしょうね。

まあ、ぼんやりひとり旅なんてあこがれてても、ひとりになったら、淋しくてすぐに帰ってきちゃうかもしれません。思い描いている時が、楽しいのかも。そんなことまで思う、『都会のアリス』でした(*^_^*)

この記事についてブログを書く
« イベント「作者と画家の対談」 | トップ | モリス展と子どもとことばの... »
最新の画像もっと見る

日記」カテゴリの最新記事