赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

新刊『マレスケの虹』森川成美

2018-11-08 09:10:38 | その他
「なみきビブリオバトルストーリー」シリーズでごいっしょした森川成美さんが新刊をだされました。
『マレスケの虹』 小峰書店  行間から作者の思いがあふれてくるような意欲作です。


これはハワイで日系二世の少年マレスケの物語。時は第二次世界大戦が勃発する1941年。場所はハワイ。
とつぜん、アメリカと日本が戦争することになり、マレスケのまわりがいろいろ変わってしまいます。
日系という立場でハワイで戦争と向き合わなければならない心情がとてもよく描かれていて、戦争の惨さが伝わってきます。

とにかくよく取材したと思いました。
作者森川さんの母方の祖父がハワイに渡った一世だったという話は前から森川さんに聞いていました。
そこの話を書きたいとハワイに取材に何度もいっていました。すごいです。英語もできる森川さんならでは。
だからこそのリアリティがあって、胸をうつ物語りになっています。

ハワイが虹が多いというのは、わたしは初めて知りました。そんな風にハワイらしさも満載。ハワイの人の気質もふれられていて、青い海のひろがりが目の前にひろがるような気持ちになれます。

平和でありながら、ニュースはきな臭いものが多く、この先平和であり続けられるか先の不安がある時代です。
この作品のマレスケのような思いはだれにもさせたくないと思いました。

森川さんは、今月、もう一作 新刊がでるとか。さすがですね。

さて、わたしは明日のラジオが気にかかりながらも、元会報部の合評会にむけて作品を読んでいます。
これがみんな力がこもっていて、すごい!!! とても刺激をうけています。




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