Evergreenでちょっとsilverなdiary

人生100年時代といえども後半戦。好きなものはアレコレ・・・本、映画、観劇、ガーデニングに食べること。

旅をする木を読むと

2015-12-12 | カルチャー

広島ブログ  

冬が近づき、風を冷く感じる季節になると、読みたくなる本があります。
以前もこの本について、書いたことがあるのですが、読み返すたびに、胸に清冽な風が吹き渡る気持ちに。

動物写真家、探検家の星野 道夫さんがアラスカでの暮らしを綴った「旅をする木」
星野さんは、アラスカの極北のエキスモー村の空撮写真を見て、強烈にその景色に魅かれ、ここに行こう、と自分の人生を決めた人。魂を揺さぶられる"もの"に出逢って、それを実行した人。
私の持っている本には、1枚の写真も載っていないのですが、星野さんの文章を読むだけで、アラスカの海と平原が、目の前に広がってくるようです。
                       

私の大好きな章「赤い絶壁の入り江」の一文をご紹介すると・・・・・

「私たちはやがて入江のもっとも奥にたどり着き、錨をおろしました。船のエンジンを切ると、今度は本当の静寂に包まれ、今まで気づかなかった音が少しずつ聞こえてきました。

ピロロロロ・・・・とハクトウワシの小鳥のようなさえずりです。けれども、あたりの森を見回しても、姿が見えません。
ポチャン・・・と一匹の鮭が、海面から30センチ飛び上がりました。」 by星野 道夫 『旅をする木』

・・・・・ね、目の前にアラスカの静けさと広さが、広がってくるでしょう???

星野道夫さんは、42歳の若さで、ヒグマに襲われて急逝されました。
長年アラスカに住み、自然を愛し、誰よりも野生動物のことを知り尽くした星野さんが、なぜ熊に襲われたのか???と、疑問に思っていたら、テレビ局のオーナーが餌付けしたヒグマだったとか。
真偽のほどはわかりませんが、人間が自然の営みに気まぐれに介入したことの結果であれば、こんな悔しいことは無いですね。

私は、ミニマリストにはとてもなれそうにないどころか、断捨離もできず、あれも欲しい、これも欲しいと物欲いっぱいの人間ではありますが・・・・・・この本を読むと、100年後の地球のために、いまの自分に何が出来るかな???と、冬の夜長に、ふと考えることがあります。

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4 コメント

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Unknown (金星)
2015-12-13 06:42:20
僕が選ぶ本は、人がすすめていて、なるほどと選んでいます。アマゾンを見るといっぱい売れているのか評価が良くて中古も安く良かったです。言葉に意識を置いてみたいと思います。
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金星さんへ (itatchi)
2015-12-13 08:02:07
こんなにたくさん本が溢れていると、何を手にとろうか、迷いますよね。
人の推薦も、大きいし、私は他に新聞の書評欄を参考にしてます。
たまたま手にした本が、感動を呼ぶと、偶然の出会いに感謝です。
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Unknown (みーなる)
2015-12-13 10:57:09
以前、柚木麻子さんの『本屋さんのダイアナ』を紹介されてたのを読んですぐに図書館へ。本屋で気にはなってたのですが…。
一緒に借りた『この手をにぎりたい』もおもしろかったんです。目次で決めました!手にする機会があったら目次だけでも…理由が分かると思いますよ。

いろいろ参考にさせてもらってます♪
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みーなるさんへ (itatchi)
2015-12-13 19:10:14
わぁ~ありがとうございます。嬉しい!
自分が好きな本を、私も読みましたよ、といって頂くと、舞い上がるわー!

『本屋さんのダイアナ』は、みーなるさんのほかにも、私の記事を参考にして、読んでみたらとっても良かった、というコメントをいただいたことがあるんです。
本好き女子の話しってとこに、同じソウルが集まるみたい。
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