警察から児童相談所へ児童虐待の通告数が
過去最大になると報道された。
私の議員時代の相談も、深刻なDVがあった。
DVと児童虐待はセットになっている。
そして家庭という「密室」のなか、表には
出てこない。
だからこそ慎重な対応が求められ、専門家
による初期介入が大切だ。状況をよく把握
しないまま接触したら大変な結果を招くこ
とがある。
アメリカの映画に「レインメーカー」があ
る。妻に対するすさまじいDVがあり、裁判
所命令による「更生プログラム」の場面も
出てくる。
議会で、釧路でも男性に対して「更生プロ
グラム」ができないかと質問したことがあ
る。残念ながら国からの支援がなく、市単
独では無理。(今の市の姿勢は単独予算を
なかなか認ない)
訴える力が強いマンガ「凍りついた瞳」を
周りにすすめた。(ささや ななえ・椎名
篤子 著)
よく親から子への「連鎖」が取り上げられ
るが、それだけではないであろう。
虐待の底に横たわる経済的問題。格差と貧
困の拡大はそれをいっそう広げているので
はないか。
経済的貧困、アルコール依存、連鎖、いじ
め、パワハラ・・・ 複雑な問題が横たわ
っている。
同時に、安倍政権が進めている新自由主義。
格差と貧困を極端に広げ、異常な競争を強
いている。役に立たない人間はいらないと
ばかりのリストラ、パワハラ。
非正規労働は、個人の責任ではなく政治が
作り出したもの。そのための法律が国会で
どんどん作られ、改悪されてきた。
その悪影響が家庭や学校にも及んできてい
る。
学力テストも、その一端に加担している。
子どもが、先生が、テストの点数で測られ
ていく。釧路市では、学力テストで平均点
をあげる条例まで、多数決で強行可決され
た。
全国学力テストは、見方によっては「学力
テスト虐待」ではないのか。
親も子も、教師も巻き込まれている。
せめて子どもには学力をつけさせて将来は
良い地位につけさせたいと思うのは親心だ。
自・公政治により、卒業後のイスは劣化し
ボロボロにされてきた。いわゆる非正規の
こと。子どもに良いイスをと、ますます点
数競争が激しくなっていく。
その結果、「優生思想」が私たちの間にま
ん延してきているのではないか。
「役に立たない人間」と言われないために。
児童虐待・DV・・・その本質には以上のよ
うなことがあると感じている。
やはり政治を変えなくては!