前川氏の講演会への自民議員の執拗な干渉が
明らかになり批判が広がっている。
地方の一育委員会に文科省から直接調査に入
るなどあり得ない話だ。
教育内容への国家的介入であり、教育への不
当な介入で、前代未聞の事件だ!
安倍内閣になって、こうした「あり得ない」
ことが、森友問題をはじめ次々と明らかにな
ってきた。
なぜ教育内容への国家的介入がダメなのか。
それは戦前の教訓からだ。だからこそ教育委
員会の独立が求められてきた。
選挙で選ばれた首長といえども、直接に教育
委員会の内容に干渉はできない。
もちろん議員も、である。
こうしたことが分かっていない議員がいかに
多いか。
教育基本法 第十六条
教育は、不当な支配に服することなく、こ
の法律及び他の法律の定めるところにより行
われるべきもの
今回の事件のもう一つのポイントは、この議
員たちが安倍首相と同じ「日本会議」で活動
していることだ。
とりわけ、戦前の教育を復活させようとす
る集団でもある。
こうした極右の議員が、安倍一強のもと、何
をやってもいいんだという風潮があるのでは
ないか。
私は、釧路市議会でも「学力条例」をめぐっ
て、教育の独立性の危機を感じたことがある。
いわゆる入り口は「学力」である。
それがいつの間にか、現場の教育方法までに
も干渉しかねないところまで行きかねなかっ
た。
現場の先生たちを応援するどころが、教え方
が悪いから学力が低いなのだ、まで行けば、
何をかいわんや、である。
「学力=点数」という歪んだ考えが跋扈
(ばっこ)している風潮があまりにも大きい。
やはり憲法の精神で、教育にかかわらなけれ
ばならない。
教育の目的である第一条「教育は、人格の完
成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の
形成者として必要な資質を備えた」国民を形
成するため、財政面で力をつくすべきである。
しかし、権力にさからった者はどこまでも追
いかけていく、恐ろしい世の中になったもの
だ。
あらためて、秘密保護法や共謀罪の危険性も
浮かび上がっている。
自由と民主主義がどんどん狭められていく。
ストップをかけなければ。