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自助・共助・公助の陥穽

2016-10-14 06:59:19 | 日記

陥穽(かんせい)とは落とし穴のこと。
新自由主義が大きな力を得てから、自助・
共助・公助という言葉が多用されるように
なった。

この分類による分析はありうるが、問題は
順番をつけることだ。
まずは自助、足りない部分は共助、そのう
えで公助。いわゆる公助は最後の最後とい
う位置づけになる。

これはいっけん正しいようにみえる。
しかし、ここに大きな「陥穽」がある。

私は、それぞれが力を発揮することこそ大
切であり、順番をつけてはならないと考え
る。

でなければ、福祉は「お恵み」「慈善」
「救済」になってしまう。

人類社会の発展は、福祉を「お恵み」や
「慈善」から、人としての「権利」にまで
認識を高めている。

最近では、新自由主義が、福祉をマーケッ
ト(市場)としてゆだねている。いわば儲
けの対象としかみていない。儲けにつなが
らないものは、自助・共助・公助に順番で
面倒をみよ、となっている。

市長選政策討論会では、市の貯金60億円を
どう使うか、が焦点になった。

お金がないとして福祉を削って、お金がた
まると、もっとためないと・・・となる。

やはりここには、新自由主義の影響が色濃
くあらわれているのではないか。

ところで、ノーベル文学賞にボブディラン
が選ばれた。すばらしいと思う。
ブロウイング・ウィンドは、60年代に大ヒ
ットした歌だ。
プロテストソングに位置付けられていたが、
歌詞の詩的な呼びかけは人の心をうつ。

私は「風に吹かれて」を「考えろ」と受け止
めた。みずからの頭で考えようと・・・