佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

釣り・釣りの思い出・釣り界のこと・ボヤキ.etc

日本の磯の開拓者‐3

2022-07-05 19:21:52 | 釣り界の歴史

宇治群島続き

ところで、何はともあれ先ず餌だ、1貫たらずのサザエでは、これからの長期戦に、何としてもあまりに心細い。

早速伝馬を下して磯に渡り、まずエサの採集に取り掛かった、自給自足という戦法だ。この島には穴子(ナガレコの1種)が多いといういう事だが、磯に上がって見ると,成る程あるワあるワ、忽ちのうちに3貫目ばかり採集した。

それを海水でザブザブ洗って、その一つを口に入れると実に美味い、これならヒサも飛びつくだろうと思って、時計を見ると午後3時半、石鯛にはちょッと時間が遅いので、楽しみは明日という事にし、船に戻って、今度は夜釣りの準備にかかった。夕食後、いよいよクエ釣り、いそに渡って竿を出したが、潮でも悪いのか、コトリともあたりのないままに夜が更けた、船頭が小さいフカと巨大なウツボを上げただけだった。

クチジロイシダイの大群

翌2日も晴天、午前5時に磯に渡る、さあーいよいよ夢にまでみた宇治群島への挑戦である。場所はどこもかしこも好ポイントだから、手当たり次第に試みてもしそこがダメならすぐハシケで移動することに決め、まず手始めに、ガランという瀬に上がる。下を見ると潮の流れが無闇に速い、同行の林さんがフジツボを落としてかぶせて下さったが、潮に流されて止まらない。

ええい、ままよと、碆の先端から第1投を打ち込む、撒き餌が利かないせいかアタリがない、陽が高くなり時間が流れる。と、8時、初めて待望のアタリが来た。グイと合わせて巻き上げたが、手ごたえも軽く、上がってきたのは7百匁未満の小さいやつ、続いてもう1枚これも先と同じぐらいの小さいもの折角ここまで来てと思うとどうも余り面白くない、それから続いて2回かけたが、一つは水面でバラシ、一つはワイヤ切れ、連続2回ものミスに、いよいよ以って面白くない、すると途端にアタリが遠のき、食わなくなった。ながれが速すぎてコマセが利かなくなったせいだろうか。

 

 

コメント
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