佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

釣り・釣りの思い出・釣り界のこと・ボヤキ.etc

八木禧昌さんの魚名に遊ぶより

2011-12-25 12:53:51 | 日々の思い

魚名に遊ぶ・狂言袴

ある日南紀の波止で手のひら大の「カゴカキダイ」を釣りました。横の老釣り師が「それ、

 

ここらでキョウゲンバカマ、いうんよ、食べたらあんがいウマイで」と。

 

な~るほど、狂言袴、とは、言い得て妙。

この魚の縞模様から狂言師の身につける「袴」のストライプ模様を連想したもので古典芸能が、

紀州の漁村にも根強く浸透していた時代の名残でしょうか。

 

一方標準和名のカゴカキダイの名は、職業病から来ています。

えっ職業病?と思わず声を上げた方もおられるのでは

 

そう、昔の交通手段に欠かせないのが「籠(カゴ)」です。

 

このカゴを前後2人で担ぐわけですが、この担ぎ手を「籠舁(かごかき)」と呼びました。

 

れっきとした職業です。籠の重い「心棒」を肩に乗せるため、かごかきさんの肩は筋肉が発達して盛り上がります。

 

この魚も肩から、グイッと肉が盛り上がるのでカゴカキダイの名が付いたのです。

 

「狂言袴」にしても「籠舁鯛」にしても、魚名に庶民の生活や文化の歴史が刻まれている、ということですね。

 

コメント
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