先日の大雨で、間近にある浅川は濁流と化した。
氾濫こそなかったが、もっと風雨の激しければ、
川が市街へ溢れてもおかしくない。
大量の水は上流の山から集まってくるから、この山の保水力を
高める必要がある。
高尾山が東京にありながら深々と深緑をたたえていて、どうだいと
PRしているが、写真に映れる深き緑の大部分は
放置された人工林であり、手入れされない弱った木と、
中は生きものも乏しい闇の世界で、
広葉樹の落ち葉の層がないから雨が降れば
川へと一直線で、災害の原因ともなっている。
オリンピックにかける税金の一部でも、山の再生に使えばよい。
林業の補助金というよりは、コストのかかる山奥はまず
今後手入れが必要のない極相林になるような仕込みをしておく。
人里に近い里山エリアは、広葉樹交じりで手入れしながら
新しい林業の活性化を目指して、積極的に立ち入る。
そうして山がポテンシャルを発揮すれば、川から海までげんきになる。
このままでは、汚染の残る東京湾をオリンピックの
トライアスロンで泳がざるを得ないことになる。
広葉樹により、積もる落ち葉は虫や微生物の棲み家となり
ミネラルを生み、酸性雨を中和し、川から海へミネラルを流せば
お米の栄養も増え、底に沈澱している有害化学物質も多少中和されていく。
各々の持ち場で、次世代の子どもたちのために
やれることは色色あるが、ただ人間界の子どもだけでなく、
植物やいきもの、石、建て物のきもちなど
たくさんの視点から、それらを満たす在り方をまなざすことが、
結果的に本当に子どもを守ることにつながる。
囲って守るではしょうがない。子どもたちを生かせる
最高の環境とはどうありぬべしか?と、
綺麗事の実現を目指さなければ、
体を借りて生きている意味が薄れる。
ちいさなちいさなエビの赤ちゃんの
懸命に跳ねんとするすがたに、
子どもの生命の尊厳を重ね、ここちよい水の循環する
世界を想う。
| Trackback ( 0 )
|