都心もまん真ん中の四ツ谷駅の線路脇の土手に、
名も知らぬ菜っ葉が、昨日の雨水だか朝露のこまかなしずくを
ぷぷっと光らせて、わーんと勢一杯、
この世の春といはむばかりに
葉を広げてござった。
僕も共鳴してますます、じつとはしていられないばかり。
昨日は手伝っている事務所の観葉植物に足すための
土の袋をどっしり風呂敷でつつんで抱きかかえ、
傘を片手に雨の銀座を小1時間あるいていた。
シヅル感ただよう街を、土を抱きだきぶらぶらしている者も
多くはないだろうが、そのパライバトルマリンのような色した
つつみの中身が、いのちの揺り籠たる「土」ってのもむべなるかな。
この土は、自宅の庭の鉢植えの名残のようなもので
しばらく放置されていたし石ころがたくさん入っていた。
このたび、四つの末娘が手を入れて石を選り、土は息吹きを得た。
もちろん適量の石ころはのこしてある。
植物は、添ってくれる人を愛してる。
土がふえて、きっとげんきになるでしょう。
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