呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

「千の風になって」

2007-09-02 | コンサート・LIVE・演劇などの話
千の風になって
秋川雅史,新井満,EDISON,小沢不二夫
テイチクエンタテインメント

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テナー歌手秋川雅史の「千の風になって」が、ついにミリオンセラーだそうだ。
随分前(6/20)の朝日新聞に「千の風、なぜヒット」という記事が載った。
この中で作家の新井満氏(この詩の訳者)は、この詩について
『万物に精霊が宿るというアニミズム、誰にも最古層にある宗教観』と語っている。
また『日本人に馴染みの深い「八百万(やおよろず)の神」という考え方を目覚めさせた』とも言う。
そして記事では、そういった考え方に『日本人が共有してきた仏教的な死生観とは異なる』と
違和感を表明する仏教関係者がいることも紹介している。

新井氏の言う「アニミズム」や「八百万」的な思想というものは、確かに日本人(=僕)に理解できるし受け入れやすい。
大多数の日本人は、家庭に仏壇があり日常的に仏教に接しているし、身内が亡くなると仏式の葬儀を執り行う。
こんな僕でさえ、妻が亡くなれば葬儀を仏式で行ない、小さいながらも仏壇を用意した。
でも、これで僕が仏教徒になったのかと言えば、全然なっていない。
本当の意味での仏教徒が、いったい日本にどれだけいるのか。
だから仏教関係者の言う『日本人が共有してきた仏教的な死生観』というものが、本当にあるのかは疑問だ。
風や光、鳥、星に亡き人を感じ、いつも見守っていてくれると思う方が自然だし、心が安らぐ。

仏教と「千の風」の関係やお墓と死者の霊については、広島県福山市の備後国分寺のご住職が
自らのブログ「住職のひとりごと」の中で詳しく述べられている。
とても興味深い内容なので、ぜひ皆さんご覧ください!(下記をクリック!)

「千の風になって」の誤解
「千の風になって」再考

まあ難しい話は別として、この曲はとても良い曲であることは間違いない。
朝日新聞では「40~60代にとって身近なテーマが歌われている」と言っている。
確かにその通りで、中高年にとっては聴いても歌っても気持ちのいい歌なのだろう。
しかし、ついこの前身内を亡くした者にとっては、まともに聴けない曲でもある。
僕は、この曲をまだまともには聴けない。
涙が溢れて止まらなくなるから・・・。

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