「最後の証人」柚月裕子著 角川文庫⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
ヤメ検(検事退職)弁護士の佐方が、一貫して犯行を否認している殺人事件の被告の弁護を引き受ける。相手は優秀と評判の女性検事庄司真生。
とてもよくできたストーリー仕立てだ。判決前の最終弁論の場面になって、読者はそれまでの自分のストーリー理解が勘違いだったと知らされる。えー、そういうこと?そして、佐方が最後に呼んだ証人とは?
面白かったぁ〜!久しぶりにこういう鮮やかなトリックを含むミステリーを読んだ。そして解説で今野敏が書いているが、この人はなんでこんなに中年男を活き活きと書けるのだろう。とても女流作家とは思えない。
今野敏の言うところによれば、検事、弁護士、警察もの以外の作品、ケースワーカー、週刊誌記者などの女性を描いた作品もとても良いらしい。
まずは検事ものを読んで、そのあとは続けてこの人の作品を読んでみたい。
⭐️5つの、ちょーお勧めです。