おはようございます。生き生き箕面通信2467(150925)をお届けします。
・「安保」から「経済」へ、目先そらす安倍首相。立ちはだかる小林節さん
「敵は安倍政権。目的は『戦争法』の廃止。必ず実現したい」と、小林節・慶大名誉教授は意欲をみなぎらせています。わたしたちも負けてはいられません。目先を変えようとする「60年安保のマジック」は、今度は通用させませんよね。
安倍首相は、「次は経済だ」と、有権者の目をそらす作戦を露骨に展開し始めました。なにしろ、自民党の総裁に無競争で再選が決まったのは9月8日。それから2週間余り経ち、昨日24日に新総裁としての記者会見を開きました。そこで打ち出したのが、「次は経済だ」です。
総裁に決まったらすぐにも記者会見して、国民向けメッセージを語るところですが、そのが恒例ですが、そうせずに時間を置いたのは、ひとえに「安保法制」を処理してから、「次は経済だ」と目をそらせるためのシナリオを効果的に演じる思惑からでした。
思えば55年前、「60年安保闘争」で追い詰められた祖父の岸伸介首相は、無念の退陣を強いられました。変わって出てきた池田隼人首相は、目先を一転させる「所得倍増計画」で、膨れ上がったデモ隊の熱気を一気に吸収し、沈静化させてしまいました。
沈静化させられた全学連の学生たちは当時、西田佐知子の「アカシアの雨が止むとき」を口ずさみ、「アカシアの雨に打たれて、このまま死んでしまいたい」と、挫折感におぼれたものでした。所得倍増政策はそれほどインパクトがありました。
安倍晋三という男とその取り巻き連中達も、やはり一般の気持ちを掬い取るには「経済」が効くということをそのまままねすることにした。来年7月の参院選で勝つためには、盛り上がった大衆運動の熱気を早急に沈静化させ、「経済」に目を向けさせる作戦です。
そして、打ち出したのが、新3本の矢。これまでの3本の矢の検証もしないまま、「1億総活躍社会」だって。旧3本の矢では、結局3本目の「成長戦略」を打ち出せませんでしたが、そんなことは「オレ、知らねえ」と、植木等もびっくりの無責任ぶり。
しかもこの3本の矢は、お題目を並べただけで、財源の裏付けもなく、いつまでにどのようにして実現するかは一切なし。GDPを2割増しの600兆円にするというのも、景気よくぶっ放した打ち上げ花火にすぎない。
この安倍という男の前に両手を広げて立ちはだかることにしたのが、小林節さんです。100人規模、1000人規模の弁護団、訴訟団で、「安保法無効訴訟を起こす」。そしてこれは序の口。来年7月の参院選を勝てる選挙として戦いますが、これも前哨戦。本番はあくまでそのあとの衆院総選挙。ここに照準を合わせ、安倍政権をひっくり返す。そして、安保関連法を廃止にする。「この闘いの中で死んでも悔いはない」と決意を固めています。