おはようございます。生き生き箕面通信2471(150929)をお届けします。
・ヒラリーさんが習近平主席に食らわした「恥知らず」という一言
国連総会に出席した中国の習近平国家主席が一昨日9月27日に、「『世界女性サミット』を中国が国連で主催し、国連の助成事業に1000万ドル(約12億円)を拠出する」と表明しました。
これだけ聞けば、大いに歓迎してしかるべきところですが、ヒラリー・クリントンさんは同日、「女性を迫害しながら、国連で女性の権利に関する会議を主催?何という恥知らずな」と、怒り心頭のメッセージをツイッターで発信しました。
ヒラリーさんは、20年前に北京で開かれた「女性サミット」でも、「人権は女性の権利であり、女性の権利は人権である」と演説し、時の中国政権の人権蹂躙を批判したいきさつがあります。
このニュースを伝えた読売新聞の昨日28日の夕刊では、「中国では今春、セクハラ撲滅などを訴える女性活動家5人が1か月以上にわたり公安当局に拘束され、米政府が釈放を求めるなど国際的な批判を集めた」と報じています。
ボクも、中国の人権蹂躙政治には日ごろから強い怒りを感じています。人を人とも思わない政治は、あの天安門で多数の学生たちを引き殺して恥じない政権を生み出す結果となっています。
「人権」について、世界人権宣言の前文では「人類社会のすべての構成員の固有の尊厳と平等で譲ることのできない権利を承認することは、世界における自由、正義および平等の基礎である」と強調しています。そして、人権は、「誰にでも、いつでも、どこでも同じ」人権が認められるものであり、生まれながらにして持っている人間の尊厳だとされています。幸福追求権、そして自由にものを考え自由に行動できる権利です。
もっと具体的には、「思想・良心の自由、信教の自由、学問の自由、表現・集会・結社の自由、職業選択、居住移転、奴隷的拘束からの自由などが認められています。
中国には、思想の自由、表現・集会・結社の自由などが大幅に制限されています。共産党独裁政治の下で、人々は人間としての尊厳が制限されているのです。ヒラリーさんは、それに一発かましたのでした。
ところで、そのアメリカはどうか。そんなに威張れる立場でしょうか。アメリカでも、貧困に悩む多くの人々は「人権」を尊重されているわけではないのが実態といえます。
日本は?日本でも、格差に苦しめられ恵まれない生活を余儀なくされている人々は、食うや食わずの日々がやっとで、人権を全うできる状態ではありません。憲法で保障されているはずの「最低限度の文化的な生活」ですらがままならない実態が目立ってきています。
ヒラリーさんの「周近平批判」をきっかけに、人権についての議論が深まることを望みたいものです。