おはようございます。
生き生き箕面通信1712(130830)をお届けします。
・席を蹴って立たないどころか、相変わらず対米追従のTPP交渉はひとまず本日終了
ブルネイで開かれていたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉はひとまず本日8月30日に終わります。交渉結果は秘密にされていますが、漏れてきた内容を総合すると日本は結局、アメリカさまのいいなりだったようです。
ご承知の通り、アメリカが困るといっていた自動車の関税引き下げは、安倍首相が訪米した際に、オバマさんへのお土産として「アメリカ車の関税引き下げは求めません」と、貴重な交渉カードを交換条件なしに早々と切ってしまいました。
オバマさんが大統領選挙中に巨額の献金を受け取った保険業界からの要求には、日本が郵政の保険業務をアフラックに差し出し、アフラックが全国の郵貯網を使って保険を売りだすことに決まりました。
本来、日本側の郵政が手掛けるべき市場を、まるまるアフラックさまに差し出すのだから、安倍政権のアメリカ追従は何をかいわんやです。
日本は交渉参加の条件として、「重要5品目(コメ、麦、牛肉など)は”聖域”として断固守る。守ることができないとなれば、交渉の席を蹴って引き揚げるだけ」と、鼻息荒そうに見栄を切っていました。
結果はどうだったのでしょう。結局、アメリカさまのおっしゃる通りにほぼ丸飲みしただけのようです。秘密が原則の交渉だから、詳細は分かりませんが、どうやら5品目もわずかに「コメだけ」を残し、あとは譲歩すると決めたようです。
アメリカは交渉の年内妥結をめざしており、日本はアメリカさまの意向を汲んで年内妥結の旗を振っています。席を蹴って帰ってくるどころか、アメリカさまの要求を通すべく、その露払いに徹しているかのような日本のTPP外交。次は、来月の首席交渉官交渉をアメリカでやるそうです。
そして、10月の首脳会合で、「妥結」へ持ち込む。安倍首相の晴れの出番ですが、もちろんアメリカさまのご意向には、「御意」と、ニコニコ手を握るだけの出番となるのでしょう。
アメリカは、「取るものは取った。もうTPPに関心はない」と、いうところのようです。「今後は、2国間交渉に移る」と、言っています。つまり、コメなどの問題は日米2国間交渉に持ち込み、力でねじ伏せる方が簡単だし、実利を取れると踏んだようです。
オバマ大統領が最大の政治日程のひとつと位置づけているのが、来年11月の中間選挙。TPP交渉の結果を早く出させて、輸出伸長はもちろん国内産業の雇用増大にも大きな実績を上げたとキャンペーンしたい。仮にややこしい問題で交渉を長引かせると、リーダーシップに欠けると批判材料にされかねない。
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