お早うございます。
生き生き箕面通信2194(141226)をお届けします。
・ダブル選挙に対し、また「準備が間に合わなかった」と言い訳するのですか
次のダブル選挙まであとわずか1年半しか残されていない。といって、もちろんダブル選挙が本決まりになったわけではありません。しかし、ダブル選挙があっても、今度こそ「想定外に早かった。だから、準備が間に合わなかった」と、言い訳しないことが肝心です。
再来年(2016年)夏の参院選は確定しています。安倍晋三という男にとっては、衆院選をぶつけた方が得かどうか、だけの判断です。
憲法改定に並々ならぬ意欲を秘める安倍氏は、国会の衆参両院で発議に必要な三分の二の議席を取るべく“秘策”を練り、タイミングをはかっています。“秘策”とは、みんなが知っている衆参ダブル選挙です。民主党のお歴々だけはご存じないかのようです。
改憲勢力は着々と周到な準備を進めています。その動きの中には、野党勢力に対する分断策も含まれています。これに対する野党勢力の結集力はどうか。
民主党が代表選レースを始めましたが、相変わらず大局感を欠いた内輪の論理で右往左往しています。最有力候補の一人にノミネートされている岡田克也氏は、「野党結集より、まず民主党自身が立ち直ることが先決」と主張しています。野党結集論には、見向きもしない。
しかし、民主党の立て直しなどといっておれば、百年河清を待つがごとし。黄河に澄んだ水が流れるようになるまで待たなければなりません。世界を見る大局感も、ことを進めるスピード感もない。情けない限りです。
細野豪志氏にしても、代表選の間は「野党結集論」を封印するとか。一体民主党の連中は何を考えているのでしょうね。いまこそ、「野党結集」の旗を高く掲げ、世論に懸命に訴えなければならないのに、封印?
そんなスピード感では、時代の進展に置いてきぼりを食い、結局、「事態のスピードが思ったより早かった。準備が間に合わなかった」となるに決まっています。
要するに、民主党には時代の危機に対する緊張感がありません。危機感の欠如です。
野党勢力が結集できなければ、原発再稼働阻止はムリ。TPP(環太平洋経済連携協定)交渉からの離脱もできない。集団的自衛権の行使に必要な国内法の整備も楽々と進められる。辺野古での基地建設も、野党勢力が有効な手立てを欠いたまま完工するということにならざるを得ない。
来年は、たびたび触れますように戦後70年の節目の年です。戦後、占領軍にたなぼた式に与えられた「民主主義や平和憲法、労働法」などは、「戦後レジームからの脱却」を唱える安倍晋三という男たちの勢力に完全に取り戻されています。見事に、彼らのいう「日本を取り戻す」です。
こうした事態を招く本当の責任は、私たち国民にあります。国民がしっかりしていないから、しっかりした野党が育たない。
もっといえば、安倍政権を支えているのは、実は国民の相当大きな部分なのです。ヘイトスピーチなどをやってみせる右翼をはじめ、大企業のエリート社員たち、その妻たち、そして選挙に行かない若者たちが、安倍政権を支えています。そして、右往左往するばかりで結集することができない野党勢力も、結果的には安倍政権に力を貸していることになります。