生き生き箕面通信

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2121 ・何を目指すのか、いまだに分からない民主党

2014-10-14 10:07:43 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2121(141014)をお届けします。

・何を目指すのか、いまだに分からない民主党

 民主党という政党は、この日本という国の姿をどのような形に導きたいのか、立党のそもそもの目的をいまだに明らかにしていません。

 海江田万里代表の全身の姿を表紙にした「公約」がありますが、自民党との決定的な違いはよく分かりません。例えば――。

 まず、原発について。「公約」では、「原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ、再稼働とする」と明記しています。安倍政権とどこが違うか、お分かりになるでしょうか。

 現在の原発をどうするかについても、「公約」では、「廃炉の課題に主導的に取り組む」と書いてあります。で、どうするというのでしょうか。「廃炉へ向けて主導的に取り組むのだけど、当面すぐに廃炉にするのはむずかしいよね」ということのようです。つまり、安全と認められた原発は動かしましょう。

 だから、当面問題になっている九州電力の川内(せんだい)原発も、原子力規制委員会が「規制基準をクリアした」と、「安全」のお墨付きを与えたので、再稼働に同意する。

 万事がこの調子です。TPP(環太平洋経済連携協定)についてもしかり。消費税の増税もしかり。沖縄の辺野古基地推進もしかり、です。なにしろ、当時の野田・民主党政権が、「消費税を増税する」と、それまでのマニフェストを反故にして、つまり有権者との約束を破って決めたのです。辺野古基地もそうです。なんら、自民党と変わることがない。

 しかも、つい最近の人事で、岡田克也、前原誠司、枝野幸雄氏らを復権させました。民主党をダメにして、先の総選挙で衆院議員は激減、有権者から見放された元を作った人間を性懲りもなく表に出してきたのです。

 自民党と同じ路線の人間を表に出してきた。驚くほかありません。これでは、有権者は次の総選挙で誰に投票すればいいのか。民主党は、次の選挙ではまた落ち込むでしょう。

 民意を受けとめられる人材を発掘して、巨大・自民党に対抗できる候補者を立てなければ、いつまでも自民党政治を許すことになりますが、それを放置するかのような存在が、現在の民主党です。

 といって、共産党が受け皿には成り得ない。共産党は、やはり一党独裁の体質を抜け切れていない。その証拠は、他党との協力拒否、つまり「わが道路線」なのです。統一戦線を作ることに極めて消極的です。これまで数十年、「わが道路線」でそこそこ勢力を伸ばしてきたから、「有権者に支持されている」と胸を張っています。

 共産党のこの独善性は、数十年にわたって、自民党にプラスになってきました。野党分裂の先導役を共産党が果してくれることで、自民党はどれだけメリットを得てきたことか。

 共産党も、自党だけで政権が取れないことは分かっており、それでも「”正論”さえ吐いていればいい」万年野党は極めて居心地がいいのです。

 沖縄の知事選でも、「辺野古沖の埋め立て承認撤回」は要求しない翁長候補を推しています。

 民主党も、翁長候補です。地元の民主党沖縄県連代表だった喜納氏は除籍するほどの冷たい仕打ちです。辺野古の埋め立て承認撤回を明確に打ち出しているのは喜納氏だけにもかかわらず、ここでも民主党本部はおかしな動きをしています。

 来年にも総選挙が行われるかもしれません。しかし、野党の中核になるべき民主党がこんな体たらくだから、先行き期待が持ちにくい。暗澹とせざるを得ません。