いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

薫風に喜ぶ 愚猫; リー・クアンユー顧問相(87歳)辞任

2011年05月15日 15時25分31秒 | ねこ



今日は五月のさわやかな風が草をなびかせていた。愚猫もおんもに出て、うれしそうに、薫風にあたっていた。

■ニュース; シンガポールのリー顧問相、一線退く 建国の父
#1

選挙で引退、ってシンガポールも変わったものだ、といえるかもしれない。支那風(mandarin-tic=官僚風)の人治主義も限界なのだろう。

数多あるブログでリー・クアンユー センセにしつこく言及しているものは、愚ブログ以外、見ない。「昭和の成仏のために」がんばっているおいらにとって、リー・クアンユー センセは貴重な「昭和」の生き証人である⇒記事群(このリンクで、本記事以外愚記事7つ、・占領地域を闊歩する日帝学徒/役人 ・梅雨が近いと ・1923年生まれの李さん二人、あるいは支那滅裂。 ・小柄でほっそりとして猫背の体。 ・去っていった。 ・原爆投下が必要 ・世界で最も偉大な人たち、を見ることができる)。なお、この愚記事には、最近の記事、えむ・えむ リーさん来日 、が漏れている、あわせて、御嗤覧ください。

今月、来日するらしい;アジアの未来2011プロフィールが辞任前である。

■もちろん、ずーっとシンガポールの首相だったリー・クアンユーセンセは、中曽根首相にも会った;

 鈴木の後任の中曽根康弘首相は八二年から五年間にわたって政権を担当した。強い日本語なまりの英語を話した。よく通る声で、元気に力強く話した。戦争中は日本帝国海軍の中尉で、自身それを誇りにしていた。身長百七十八センチと、この世代の日本人としては背が高く、体もがっしりとしていた。エネルギッシュで自己修練の雰囲気を漂わせていた。彼は週一回二時間、お寺で座禅を組み、瞑想していた。私も勧められ、帰国後友人の手を借りてやってみたが、一度に三十分がせいぜいだった。しかしやがて私の日課となり、昨今は鎮静剤よりもずっと効果がある。 『リー・クアンユー回顧録 [下] ザ・シンガポール・ストーリー』 (Amazon
 
■そんな中曽根さんのライフワークのひとつが「核」である。おん年、92歳。 今回の原発事故で、このライフワークのドミノが全部ひっくりかえる。長生きして、よかったのか、悪かったのか。生きているうちに、歴史法廷がやってきた。ちなみに、リーセンセは、辞任できた。中曽根センセは、小泉総裁に政治的引導を渡されたことは記憶に新しい。


Amazon; 自省録

原発事故について、長生きした中曽根センセは、弁明していた。文明を進歩させるのは「冒険」であると。実は、おいらはそう思う(―危険だけど、やっていくんだ― 愚記事;お気楽、安楽日記、あるいは、その身を護る魂の -ふく太郎- )。でも、中曽根センセの開始した核戦略の後継者は、原子力は安全です、と素人だますだけではなく、自らもそう信じ込んでしまったのだ。

そして、中曽根センセは、言う。原発に異を唱えるのは、反文明である、と。つまり、文明を進歩させていくことは、冒険であり、当然、危険も付きまとう。文明を進歩させたいのであれば、危険予知に気を配り、リスク回避の策をとるべきだ。今回に事故はこの危険予知とリスク回避ができなかったことが問題である、と中曽根大勲位はご主張されたいらしいのだ。

ものすごい逆説はここにある。"庶民"にとって、文明の恩恵とは、暖衣飽食安全である。実は国家や社会が、"ただいま「冒険中」"であるとは願ってはいないのだ。庶民は暖衣飽食安全を望んでいるのだ。だからこそ、暖衣飽食安全が実現されないとき、反乱 ぶータレが起きるのだ。ただし、今回の電力、原発問題は、暖衣飽食(というか夏は冷衣飽食だな)と安全が天秤にかかっているのだ。ちなみに、風力、地熱、太陽さらには藻などクリーンエネルギーは、まだまだ絵に描いた餅であり、おのおの課題が多いことは、death valley在居のおいらはちぃーとは知っている。

そして、何より、原子力村の当事者の村人たち、すなわち、電力会社、監督役人、電力会社から広告料で食っているマスコミ、文化人、科学技術者、原子力関連独立行政法人、そして交付金で食ってる地域住民まで、みんな"ただいま「冒険中」"であることをすっかり忘却していたのだ。初代、プロジェクト創始者の冒険心を忘れていたのだ。すっかり、タージマハルのおみやげ屋になっていたのだ。本来、危険予知に気を配り、リスク回避の策をとるべきであったのに。

▼その冒険中で実際の危険をおかしたとき、危機から目をそむけるため、おためごかしの情報に飛びついたのだ。このMIT,Josef Oehmen文章は出回ったねぇ。拡散させた人たちや信じた人たちはお元気でしょうか?

MIT研究者Dr. Josef Oehmenによる福島第一原発事故解説 本エントリの内容は現時点では古く、誤りを含んでいます。の注意書きが悲しい。

地震直後に、もうすでに、核燃料棒は溶融崩壊していたんだろうね。

■苦笑;止めても危ない。 浜岡5号機、冷却水に不純物混入も冷温停止に#2


●#1
シンガポールのリー顧問相、一線退く 建国の父
ゴー・チョクトン上級相も 次期内閣に入閣せず

2011/5/14 22:44 (2011/5/15 1:21更新)

小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
印刷

 【シンガポール=佐藤大和】シンガポールのリー・クアンユー顧問相(87、元首相)とゴー・チョクトン上級相(69、前首相)は14日、連名で声明を発表し、来週にも発足する次期内閣には加わらないことを明らかにした。
シンガポールのリー・クアンユー顧問相(左)、ゴー・チョクトン上級相=共同
画像の拡大

シンガポールのリー・クアンユー顧問相(左)、ゴー・チョクトン上級相=共同

「我々の母国への貢献は果たした」としたうえで「リー・シェンロン首相ら若い世代を中心に困難で複雑な時代にシンガポールを率いていく時がきた」と訴えた。

 両氏は今月7日の総選挙で当選しており、国会の議席は維持する見通し。ただ東南アジアの成長の先駆けとなったシンガポールの指導者が政治の第一線から退く形となり、下院選挙を控えるタイや高成長に伴うインフレや格差問題に直面するベトナムなど、政治・経済の曲がり角にある域内国の情勢に影響を及ぼす可能性もある。

 リー顧問相は1965年のマレーシアからの独立時の首相で、食糧も水も自給できない小国を世界有数の都市国家に育てた建国の父。ゴー上級相はその後任として90年から14年間、首相を務めてリー顧問相の長男シェンロン氏につないだ。両氏は顧問相や上級相の新設ポストに就き、政権の後見役となってきた。

 今回の総選挙でリー・シェンロン政権は定数87議席のうち81議席を確保したが、野党の6議席は過去最多で与党の得票率60%は過去最低だった。「野党を当選させた選挙区は報いを受ける」など選挙期間中のリー顧問相の発言が反発を招いたとも指摘されていた。

#2
浜岡5号機、冷却水に不純物混入も冷温停止に

特集 電力

 中部電力は15日、運転停止作業を進めている浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)5号機の原子炉を冷やす水に不純物が混入するトラブルが発生したと発表した。

 このトラブルによる放射性物質の漏えいはなく、中部電力は海水が混入したとみて詳しく原因を調べている。

 発表によると、中部電力は13日の4号機停止に続き、14日、5号機の運転停止作業を開始。しかし、同日午後4時半頃、原子炉を冷やす水の純度が低下したことから、不純物の混入を確認した。中部電力はタービンの熱交換に使用する海水が混じったとみており、一時的に原子炉への注水を停止した。

 その後、水の循環を別の系統に替えて冷却作業を再開し、15日正午すぎには温度が100度未満の冷温停止となった。
(2011年5月15日14時53分 読売新聞)