フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ2012が開幕、今年はスケートアメリカから。初日はペアのショートプログラムと、男子ショートプログラムが行われた。
会場がワシントン州なので思いっきり時差が^^; 現地の夜がこちらは昼時だ。出先からダッシュで帰ってきたが、生憎あてにしていたネットのストリーミングは見られなかった。しかし、リザルトを見て唖然呆然
羽生結弦のSP、95.07。。。
なんと、ショートプログラムの世界歴代最高点なのだそうだ。これまでの最高は、高橋大輔が2012年国別対抗戦で出した94.00点であるらしい。
ジャッジスコアを見ると、冒頭の4回転トウループでGOEプラス2をもらっている。トリプルアクセルで2.14、3回転ルッツ+3回転トウループでも1.00。後半2つは基礎点も1.1倍で、ジャンプだけで35.90も稼いでしまった。技術点全部じゃなくて、ジャンプだけで、なのだ。
スピンはレベル4が2つに3が1つ、ステップはレベル3でGOEプラス1.07。そしてずらりと8点台を並べた演技構成点は43.36、項目平均8.67。9点台を与えているジャッジがちらほらいて、9人×5項目=45個の数字の中で7点台はたった1つ。凄すぎる、、、
それでも終わった瞬間の表情は、充実感はあるものの大喜びではない。まだ自分では納得してない部分があるのか。客席に挨拶するときVサインしたりすると現役高校生らしさが戻る。得点を見た時はさすがに目が線になりそうな笑顔で喜んでいた。
クラシック系の曲の印象が強い羽生選手だが、SPでは以前にもロック系の曲を使ったことはあった。今回の“泣き”のエレキギターはロマンチックでちょっとキザで、大人が使うには加減が難しそうだけど、ティーンエイジャーがちょっとカッコつけながらという振付なら爽やかイメージでいける。曲や振付は、人とその時期に合っているといい具合にハマるんだな
こんなSPの翌日に滑るフリーって、かえってプレッシャー?! いやいや、冒険ができると思って、のびのびやってみよう!
なんか羽生が凄かったので忘れられそうだが、2位につけた小塚崇彦だって85.32、ISU大会のパーソナルベスト更新
多少揺れたけど4回転下りたし、後半のトリプルアクセルと3回転ルッツ+3回転トウループもばっちり。「栄光への脱出」に合った切れのいいステップ、崇ちゃんが自分らしさを取り戻している。
SP衣装は例によって開襟シャツ系で(笑)、今年はブルー系。似合ってるし、氷の上でとても映えていた。スピンやステップのレベルはこれからまた上げていけるだろう。フリーもこの調子で!
3位につけたのはジェレミー・アボット(米)で77.71。スケートアメリカで米国勢が3人出場してるのに、日本選手ばかり目立っては立つ瀬がないところ、しっかり頑張った。「スパイ」のシャープなプログラムで会場が沸く。4回転が回転不足と転倒になったほかはミスもなく、活き活きと演じていた。
スケートジャパンかっ!と言われちゃいそうだけど、4位に町田樹で75.78。オンドレイ・ネペラで優勝して、好調を維持してきている。SPに4回転はないがジャンプはしっかり決めて、手や腕、肩や首など、細かい動きでの表現がぐんと豊かになっている。フランスのDJグループの曲だそうだが、アジアっぽいメロディが使われて、振付にもところどころ東洋的な動きを織り込んでいるのがいいアクセント。観客にも受けていた。
5位にはコンスタンチン・メンショフ(ロシア)、73.32。4回転+3回転とトリプルアクセルを決めたのに、単独ジャンプが2回転 シニア男子SPの単独ジャンプは3回転か4回転でなければいけないので、GOEをがっつり引かれてしまう。Time violationの減点1はもったいない。
ミハル・ブジェジナとトマーシュ・ベルネルのチェコ勢が、6位、9位と出遅れた。4回転で転倒は仕方ないとしても、コンビネーションジャンプでのミスが痛い。4回転はフリーだけにして、SPではあえて回避する作戦も今後は考慮した方がいいかも…
上位5人が70点以上、下位5人が70点未満と見事に分かれた。そこが基準か。さて、フリーはどうなる?!
ペアはあとでまた。