徳之島は生きていた
本当の日本を見たければ
東京からなるべく遠くに行けば良い
離島を旅すると
つくづくそう思う
島の人々がよく口にすることだが
島には何もないよと・・・
このままの島の姿では
豊かに生きていけない
そんな島民に
最高の笑顔と
バランスのとれた
物心の幸せを
与えられない国
それが日本だとしたら
豊かな自然を守れない国
それが日本だとしたら
そんな国は滅びてしまう
山には動植物の楽園がある
川は澄み
ヒマワリのようなお日様と
宝石のような青空を映している
これ以上の何を望むというのだろう
便利で溢れる都会から比べると
確かに不便と思うかもしれない
間違っている
人間の愚かな欲望のために砂漠化した
多くの国々を見てきた
そんな世界から眺めると
徳之島は天国だ
戦争が終わって69年
戦艦ヤマトの鎮魂歌も
静かに僕に
そう語りかけていた
人間は便利の追求の限界に辿り着こうとしている
せめて子供達に都会の感性をと
やっとの思いで建てられた遊園地
お金がなくなり
運営できなくなったという
廃屋化した建築物が
大自然の緑に覆われていた
虚しい人間の足跡
人間の生活の在り方を変えない限り
100年後の東京の姿かもしれない
地方分権
地方活性化
みな声高かに叫ぶが
この大自然と共に生きる事に
膨大なお金を掛けたらいい
全知を注いだらいい
離島を輝かす事こそ
離島を元気にする事こそ
それが
日本が生き残る道
そんな祈りに答えるように
身に余るような感激のおもてなしで
僕の島の友人たちが集まってくれた
みんなみんなキラキラとした瞳に溢れていた
ただひたすらに感謝感謝で
心が熱くなった
島は人類の宝物だ
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